Broadcomが、Appleと係争中のQualcommに対し、約1300億ドルでの買収を提案したと発表した。Qualcommはこの提案を検討するとしている。
米半導体大手のBroadcomは11月6日(現地時間)、米Qualcommに買収を提案したと発表した。Qualcommの株式を、1株当たり70ドルとして現金と株式で買収したいとしている。これは、2日のQualcommの終値に約28%上乗せした価格だ。Qualcommの負債も含めると、1300億ドル(約15兆円)に相当する。IT系の買収総額としては過去最高レベルだ。
Qualcommは同日、同社株主にとっての最善の利益を追求するために、この提案を検討すると発表した。
この買収が成立すれば、Broadcomは米Intel、韓国Samsung Electronicsに次ぐ世界第3位の半導体メーカーになる。
Broadcomは、QualcommのNXP Semiconductor買収が成立するかどうかにかかわらず買収したいとしている。
Qualcommは現在、米連邦取引委員会(FTC)および米Appleと係争中。主要顧客のAppleとの取引が停止しており、直近の売上高は前年同期比89%減だった。
Broadcomのホック・タンCEOは発表文で「この補完的な取引は、合併後の会社を技術と製品の驚異的なポートフォリオを持つグローバルなコミュニケーションリーダーとして位置づける」と語った。
Broadcomはこの提案が合意されれば、契約締結から約12カ月以内に完了するとみているという。
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