NASA、GoogleのAI支援で8惑星の恒星系「Kepler 90」を発見

太陽系と同じ8個の惑星を持つ恒星系が新たに発見された。NASAのKepler宇宙望遠鏡のデータをGoogleのAI(人工知能)が解析することで発見したという。

» 2017年12月15日 09時59分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 米航空宇宙局(NASA)と米Googleは12月14日(現地時間)、Kepler宇宙望遠鏡とGoogleのAI(人工知能)で新たな恒星系を発見したと発表した。NASAは地球を含む太陽系と同数の8個の惑星を持つこの恒星系を「Kepler 90」と名付けた。

 kepler 1 Kepler 90(NASA/Wendy Stenzel)

 NASAによると、8つの惑星に生命居住可能(ハビタブル)なものはないという。

 この恒星系の発見には、Googleの機械学習システムが貢献した。Kepler宇宙望遠鏡が収集した3万5000件以上の信号データをシステムが解析することで惑星の1つ「Kepler 90i」を発見したという。

 kepler 2

 Googleの新構成系発見への協力は当初、同社のAI研究者の20%プロジェクトから始まった。まずは1万5000件のKeplerの信号データを使って惑星発見のためのTensorFlowモデルを構築し、このモデルを使って670の恒星のデータから新たな惑星を捜したところ、「Kepler 90i」と「Kepler 80g」を発見した。

 Kepler 90iは地球より30%大きく、表面温度は約427度(摂氏)、14日かけて恒星を1周するという。


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