日本と世界における経営課題 R&Dとテクノロジーの意識に大きな乖離「2030年」に対する不安も(1/2 ページ)

デル テクノロジーズが、世界で3800人のビジネスリーダーに対し、2030年に向けた意識調査を実施した。その結果から見えたものとは!?

» 2018年02月14日 16時00分 公開
[田中宏昌ITmedia]

2030年のイメージは二分化

 デル テクノロジーズが2月14日、「2030年にむけた未来予測と、人とマシンの協調関係に対する意識調査」に関する発表会を開催し、日本企業のビジネスリーダーが抱える課題について説明した。

photo 意識調査で明らかになった、2030年に向けて日本企業が抱える課題

 本調査は、日本の200社を含めて17カ国3800人(4割がIT関連、6割がビジネス部門)のビジネスリーダー(中堅〜大手企業の経営幹部クラス)を対象に、調査企業のVanson Bourneがデル テクノロジーズの委託で2017年6月〜8月にかけて行ったもの。

 デル テクノロジーズは2017年7月にIFTF(The Institute for the Future、未来研究所)と協力して、人とマシンの協調関係は次の時代に入りつつあり、2030年までの間に人とマシンがより緊密に協業し、私たちの生活に変革が起こるという予測を発表しており、今回の調査はそれを受けて実施された。

photo 今回行った調査手法

 発表会では、デルジャパンの最高技術責任者(CTO)である黒田晴彦氏が、「なぜ2030年という未来に設定したかというと、近い将来ではどうしても今日の延長線上でものを見てしまうので、10年以上先の未知の部分をあえて聞いた。今、そこに向かって頑張っているのかというのが設問の真意だ」と趣旨を説明した。

photo デルジャパン 最高技術責任者 黒田晴彦氏

 黒田氏は「世界各国のビジネスリーダーに2030年のイメージを聞いたところ、ビジネスシーンや企業、ライフスタイルのそれぞれで、未来をチャンスとして捉えるのか、脅威として捉えるのかという部分で認識が二分化した。各設問の回答が50%前後できれいに割れており、2030年のイメージが実感として湧いていないというリーダーの姿が浮き彫りになった形だ。これらのリスクを軽減する必要性も見解が分かれており、この結果はIFTFの予測を裏付けている」と話す。

photo 2030年のビジネスシーンを予測してもらった回答。多くが50%前後で分かれている
photo こちらは企業に関する設問
photo ライフスタイルのイメージも極端な偏りはなかった

 このような将来に適応すべく、世界のリーダーはどのような努力をしているのだろうか。

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