シンジ兄さん、俺たちの悩みを聞いてくれ――ゲーム業界の情シスは「セキュリティ」もツラいのだ俺達の情シス ゲーム業界分科会第2回レポート(1/4 ページ)

俺達の情シス ゲーム業界分科会の第2回は「セキュリティ」がテーマ。クラウドネイティブの齊藤愼仁氏……いやシンジ兄さんをお迎えして、来場者の皆さんのお悩みに答えてもらいました。果たして、スパッと解決となったのでしょうか?

» 2018年06月27日 08時00分 公開
[タンクフルITmedia]

 ITmedia エンタープライズ編集部主催、ゲーム業界に身を置く情シスのためのイベント、「第2回 俺たちの情シス ゲーム業界分科会」が6月5日に開催されました。今回の舞台は東京・渋谷にあるミクシィ。第1回にも参加していただいたのは、記憶に新しいところです。参加人数は前回よりも増えて26人になりました。

 今回のテーマは「脅威に負けない! セキュリティ対策最前線」。第1回と趣向を変え、参加する情シスの皆さんに事前アンケートを実施。そこに書かれたセキュリティに関する課題や不安、そして困りごとについて、情報システムコンサルティングを手掛けるクラウドネイティブの代表取締役の齊藤愼仁さんにアドバイスしてもらうことになりました。

photo 今回は前回よりも多い26人がミクシィに集結しました

教えてシンジ兄さん! 社員のセキュリティ教育はどうすればいいの?

photo 特別ゲストのクラウドネイティブ 代表取締役の齊藤愼仁さん

 最初の質問者は「メイプルストーリー」が好きというAさん。現在、抱えている課題として「社員へのセキュリティ教育」を挙げました。問い合わせてくる社員の知識レベルにバラつきがあり、全員の知識レベルをある程度のラインまで底上げする方法を模索しているとのこと。教えてシンジ兄さん!

 「そもそも、ユーザーサイドのセキュリティ教育って必要なんすかね?

 おっと、いきなりAさんの問いを根本から覆す質問返しが。現代の情シスは、システム管理やセキュリティといった業務のみならず、総務や法務関連、オフィスの設計、さらに最近では、働き方改革の企画立案など、幅広い対応が求められています。IT教育もその一環で、各監査基準などで定義されていることもあり、企業ガバナンスの面でも重視されています。

 しかし、企業によって求められる知識の幅やレベルは異なる上、社内教育を実践しようとすると、「情シスに聞く前に、せめて再起動くらいは試してみてよ」というレベルの話ですら、社員全員に覚えてもらうのは簡単ではありません。

 そこでシンジさんが紹介したのは、ここ数年、シリコンバレーのスタートアップなどが実施している、情報システム専門のカスタマーサポートです。「オフィス内にカフェのようなスペースを設け、ちょっとしたトラブルでも気軽に聞きに行ける体制にする。質問の範囲も限定せず、何でもOKというのがトレンド」

 さらに、社内のコミュニケーションツールと連動し、botが質問の緊急度や優先度を判断して、内容によっては情シスではなく、近くにいる同僚に対応を振るような仕組みも登場しているそう。「ユーザー教育より、ITリテラシーに関係なく使いこなせるインフラ作りを頑張るべき」とシンジ兄さん。良い情シスのみんなは分かったかな?

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