Trend Microのアカウントで提供されていたDr. AntivirusとDr. Cleanerなどのアプリについて、ユーザーの閲覧履歴が抽出されているという情報が浮上した。
ユーザーのブラウザ履歴を密かに中国に送信していたとされるMac向けアプリがAppleの公式アプリストアから削除された問題に関連して、メディア各社は9月10日、Trend Microのアプリにも同様の問題が発覚し、App Storeから削除されたと伝えた。
この問題では、Mac App Storeで提供されていた有料アプリの「Adware Doctor」について、主要ブラウザの閲覧履歴などのユーザー情報が中国のサーバへ送信されていたことが分かったとセキュリティ研究者が報告。これを受けて同アプリはMac App Storeから削除されていた。
Adware Doctorの問題が伝えられた翌日の9月8日、「Privacy 1st」のユーザー名でTwitterに登録しているドイツのセキュリティ研究者は、Trend Microのアプリについて、「Dr. CleanerとDr. Antivirusはユーザーデータを抽出している」と伝え、SafariやChromeなどの履歴収集の様子を示すとするビデオとスクリーンショットを公開した。続いて「Trend MicroのMacOS向けアプリ、Dr. Unarchiverも同じようにユーザーデータの抽出を行っている」とツイートした。
報道によると、Trend Microのアカウントで提供されていたDr. AntivirusやDr. Cleanerなどのアプリは、10日までにApp Storeから削除された。
Trend Microは英SC Mediaの取材に対し、Dr. CleanerとDr. Antivirusの両アプリについて、「われわれのコンシューマーアプリケーションの一部について、最近厳しい目が向けられていることは認識している」「この状況を深刻に受け止め、詳細を公表する前に詳しい調査を行う」とコメントしている。
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