Googleの公式アプリストアで公開されていた29本のカメラ関連アプリがしつこいポップアップ広告などにつながる悪質なものだとTrend Microが指摘し、Googleが削除した。既に数百万回ダウンロードされている。
米Googleの公式アプリストア「Google Play Store」で公開されていた29本のカメラ関連アプリが、Webブラウザで迷惑な広告をしつこく表示したり、ユーザーの画像を収集するなどの悪質なものだったとして削除された。セキュリティ企業のTrend Microが1月30日の公式ブログで明らかにした。
「美顔」編集が可能なカメラアプリなどで、そのうちの多くは既に数百万回以上ダウンロードされているという。
例えば「Beauty Camera」というアプリの場合、ダウンロードして起動するとホーム画面にショートカットが追加されるが、アプリ一覧にはアイコンが表示されないので、ドラッグによる削除ができない。
このアプリをインストールすると、端末のWebブラウザで詐欺やポルノなどの悪質なポップアップ広告が全画面で表示されるようになるが、ユーザーはこうしたポップアップ広告の元凶がこのアプリだと気づきにくいとTrend Microは指摘する。同社がこうした広告の1つで、有料のポルノ動画プレーヤーをダウンロードしたところ、代価を支払っても何も再生されなかったという。
また、アプリメーカーのサーバにセルフィー画像をアップロードすると、それを加工すると謳う複数のアプリが、画像をアップロードしても加工されなかったり、粗悪な加工しかできなかったりした。Trend Microは、こうしたアプリは画像をアップロードさせることが目的で、集めた画像はソーシャルメディアでの偽プロフィール画像などとして悪用すると推測している。
Trend Microは、こうした悪質なアプリを避けるために、ダウンロードする前にアプリレビューをチェックするよう勧めている。
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