ドローンは悪者か? 災害時に全面飛行禁止……巨大な実験場・日本(1/2 ページ)

生活になじみつつあるドローンだが、産業活用においてはまだ課題が多い。その課題とは。また日本においてどうすればドローンが発達するのだろうか。

» 2020年01月14日 07時00分 公開
[吉村哲樹ITmedia]

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 ホビー用のドローン製品が小売店の店頭に並び、テレビでも連日ドローンが撮影した空撮映像が流れるようになった。ドローンは私たちの生活にすっかりなじんだように思える。しかしドローンの「産業活用」となると、ようやく一部の用途で活用が始まったばかりの段階だ。産業用ドローンの“いま”をレポートする。

ドローンの産業利用に向けての地ならしが進む

センシンロボティクスの吉井太郎氏

 ここ数年間のドローンの進化は、目を見張るものがある。少し前までの「ちょっと変わり種のガジェット」というイメージからはすっかり脱却し、ドローンは今や動画の空撮や農薬散布、航空測量といった産業用途で当たり前のように使われるようになった。

 しかしこれらはドローンが持つポテンシャルのほんの一部にすぎず、将来的にはさらに広範な用途に活用することで「空の産業革命」を実現できるのではないかと期待を集めている。では現時点ではドローンによるイノベーションはどの段階まで進んでおり、将来の見通しはどうなっているのだろうか。

 現在、日本国内でドローンを使ったさまざまな事業や実証実験を展開するセンシンロボティクスのエバンジェリストである吉井太郎氏は、ドローンを取り巻く国内環境の変遷について次のように説明する。

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