量子コンピューティングにブレイクスルー、デル テクノロジーズが2020年の技術トレンド3つを予測

デル テクノロジーズは、2020年のIT業界に影響を与える大きな技術トレンドとして「量子コンピューティングのブレイクスルー」「ドメイン特化アーキテクチャの現実化「5Gによる、無線通信技術の活用に対する考え方の変化」を予測した。

» 2020年02月19日 10時04分 公開
[ITmedia]

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 デル テクノロジーズは2020年2月18日、2020年のIT業界に影響を与える大きなトレンドや変化、課題に対する予測を同社の公式ブログで明らかにした。その中で量子コンピューティングに関するブレイクスルーとドメイン特化アーキテクチャの現実化、無線通信技術の活用に対する考え方を5G(第5世代移動通信システム)が変えることを述べ、これらの技術が業界の進む道筋を変えると指摘した。

 デル テクノロジーズは2020年を「量子コンピューティングに新しい画期的な方法が開発され、実際に小さな問題が解決可能になる最初の年となる」と予測する。ただし「2020年末でも量子コンピューティングは、電気回路にたとえると真空管時代にある」としている。量子コンピューティングの実用化には3つの重要な条件があり、それらがまだ現実的ではないためだ。

量子コンピューティングの実用化に必要な「3つの条件」とは

 1つ目の条件は、実現可能な量子コンピューティングアーキテクチャの構築である。すでに25または53量子ビットのシステムが開発されているが、デル テクノロジーズは「これらのシステムでは量子コンピュータに期待される高度なアルゴリズムの実行や論理的問題の解決に必要な規模に遠く及ばない」としている。さらに「イオントラップや光子式など異なる方式が提案されているが、量子コンピュータとは何なのかという点についてのコンセンサスもない」と指摘する。

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