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» 2021年10月11日 09時15分 公開

次の仕事用マシンはWindowsか、Macか、Chromebookか、エンジニア3万人の声と経営者の見解

従業員の仕事用マシンに何を支給するのが最適だろうか。初期費用や管理費などの所有コストは判断の大きな指針となるが、それが全てではない。初期投資コストだけでなく生産性や運用のコストパフォーマンスに関する情報も精査して考える必要がある。

[Roberto Torres,CIO Dive]

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CIO Dive

 支給デバイスを選定するテクノロジーエグゼクティブは、長期的なコストや初期費用、従業員の好み、ユースケースの適合性など、複雑に絡み合う変数のリストを調整しながら製品選定を進める必要がある。

 調査会社Info-Tech Research Groupのリサーチディレクターを務めるジェレミー・ロバーツ氏は、「Windows PCとMacはChromebookとは違う役割を果たす。バイクと自動車、戦車に違う役割があるようなものだ」と言う。

 Gartnerの調査によればWindows PCはエンタープライズ市場でも消費者市場でも高いシェアを占めており、2020年に全世界で新たに出荷されたPCの92%を占めている。同年の出荷数はMacが2200万台だったのに対して、Windows向けのソフトウェアを実行する新しいPCは25億台も出荷されている。

 別のGartnerの統計によると(注1)Chromebookは2020年、企業での採用が目覚ましく進歩し、新規出荷台数は前年比80%増の3000万台近くに達している。だがアナリストはPCの出荷数を集計するときにChromebookや「iPad」などのデバイスを他のコンピューティングデバイスから切り離して評価しがちだ。

 経営幹部は導入するデバイスを検討する際、各デバイスの総所有コスト(TCO)を考慮するだろう。TCO評価には関連する保守コストと管理コストが含まれる。だが、企業が利用するシステムは全て同じような設計で作られたわけではないし、どう運用するかも企業によって事情が異なる。デバイスタイプの選択は最終的意思決定の際にユースケースの適合性と従業員の好みも査定する必要がある。

3万人のエンジニアに聞いた「Windows PC」「Linux PC」「Mac」、仕事の端末ならどれ?

 デバイス選定の方程式をさらに複雑にするのは昨今の半導体不足と出荷遅延の問題だ。主要コンポーネントの供給が不足しているため、PCメーカーはサプライチェーンの制約が少なくとも年末まで続くと予想している。つまり、今すぐ調達したい場合は希望の端末ではなく手に入る端末を選ぶことになるだろう。

 コンサルティング企業であるBeyond20の創設者兼プリンシパルのブライアン・フローラ氏は「経営幹部はもはや単一のプラットフォームを選択できなくなった」と語る。というのも多くの場合、ユーザーの好みやチームの性質の違いによってデバイスを決定する状況にあるからだ。

 IDEなどを開発するソフトウェアベンダーのJetBrainsが2021年7月に発表した3万1743人のソフトウェアエンジニアを対象とする調査によると(注2)、それでもエンジニアの大多数(61%)が開発環境をWindowsに頼っている。意外にもLinux(47%)とmacOS(44%)はエンジニアの好みにおいてMicrosoftに後れを取っている。また、組織全体の決定として特定のタイプのデバイスを選択する企業は依然として存在する。これについてアナリストは「ユーザーの好みとあわせて業種や必要なアプリケーション、価格といった条件がこの決定に影響する」と指摘する。

ソフトウェア開発者は業務でどの端末を利用しているか(出典:JetBrains「The State of Developer Ecosystem 2021」)

IBMのMac選択制度は何をもたらしたか 初期投資と運用コストの課題

 フローラ氏は「プラットフォームの選択は結局のところ、設備投資と運用コストの問題だ」と指摘する。今支出を増やすか、後で(運用コストとして)支出を増やすかだ。例えばIBMは、デバイスの選択が財務面で大きな影響をもたらすことを身をもって知った経験がある。同社は2015年に従業員にMacまたはWindows PCの選択肢を提示した後、4年間のライフスパンで比較した結果、Macは1台ごとに273〜543ドルの節約になったと述べている。

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