「破棄」するまでがデータ保護です サプライチェーンリスクを防ぐためにできること半径300メートルのIT

ディスクの破棄には手間も掛かりますが、これを怠るとサプライチェーンリスクを招く可能性があります。使い終わったHDDやSSDを適切に「破棄」するポイントとは何でしょうか。

» 2021年11月09日 07時00分 公開
[宮田健ITmedia]

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 筆者は最近、外出する仕事が減ったこともあり、データ倉庫として利用していた自宅のNAS(Network Attached Storage)を見直して外付けHDDに置き換えました。NASの方が機能的には優れているものの、起動中にサイバー攻撃の対象になる可能性もゼロではないので、普段はスリープ状態にして利用するときだけ手動で電源をオンにしています。

 筆者自身で保管する全てのデータは、スタンドアロンの外付けHDD2台にコピーし、月に1回のデータバックアップ時のみ接続する運用に変更しました。NASの場合ミラーリングが必要ですし故障する可能性もありますが、外付けHDDなら壊れたら買い換えればよく、シンプルな運用が可能です。

 むしろこうしたデータ運用の課題は、運用中のHDDよりも、運用後の「破棄」にあるのかもしれません。そんなことを考えさせられる投稿がSNSで話題になっていました。

「破棄後」のディスク 本当にデータを消去できているのか?

 話題になったのは、PCショップが関連機器のジャンクとして穴の開いたSSDを入荷したという投稿です。写真には物理的に穴が開けられており破棄後であることが分かります。穴が開いているにもかかわらず動作する状態なのが非常に気になりますが、HDDの破砕機にかけた際、SSDの基盤には全く影響がなく、パッケージは破壊されても肝心の中身がそのまま動く状態だったのかもしれません。

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