確定申告時にマイナンバーカードとスマホを活用した新たな認証方式が導入されました。面倒な作業を簡略化してよりセキュリティを強化したこの仕組みを詳しく解説していきます。
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確定申告のシーズンがきました。2022年は(特別な事情がなければ)3月15日までに申告を終わらせる必要があります。個人事業主は毎年「この苦行を何とかしなければ」と思っているのではないでしょうか。
この面倒な作業をデジタル化した仕組みが国税電子申告・納税システムの「e-Tax」です。e-Taxを使えば窓口に行かずWeb経由で所得税や消費税、贈与税の確定申告ができます2020年分の申告からは青色申告特別控除として65万円の控除を受けるにはe-Taxによる電子申告が必須となりました。「電子申告しなければ損をする」という状況ですので、国としてもこの方法を強く推奨しているということでしょう。
これまでもクラウド会計ソフトを利用すれば帳簿作成の細かな作業はある程度簡単に実施できましたが、どうしてもe-Taxの申告時につまずくケースがありました。この原因はこれまで必須だった「ICカードリーダー」関連の作業にあります。
e-Taxをはじめとしたデジタル申告には、本人認証と送付書類の真正性を確保するために電子署名が使われています。この電子署名がe-Tax利用における最大のハードルでした。ICチップが搭載された「マイナンバーカード」(かつては「住民基本台帳カード」)の電子署名用を読み出すためにICカードリーダーが必要でした。
しかしそれも2021年までの話です。2022年はこれがスマートフォンの活用で非常に簡単になりました。
ではスマートフォンを活用した新しい認証の仕組みとは何でしょうか。それが2022年から導入された「2次元バーコード認証」です。これはマイナンバーカードとNFC読み込み可能なスマートフォンを活用することで、ICカードリーダーを個別に用意せずに認証が実施できる仕組みです。
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