日本IBMが金融DXを支援 新クレジットカードサービスの中身は？

金融業界でDXの取り組みが進み、新たな決済サービスが台頭している。日本IBMが打ち出した新サービスはどのように金融DXを推進するのか。

[関谷祥平，ITmedia]

　日本アイ・ビー・エム（以下、日本IBM）は2022年5月26日、「デジタルサービス・プラットフォーム」（以下、DSP）にクレジットカードサービス「API Card Application」を新たに追加すると発表した。

　DSPは、デジタル技術を活用した金融サービスを短期間で開発するためのミドルウェア基盤だ。金融サービスに共通する機能をAPI化して提供する他、勘定系システムとのデータ連携アダプタを用意している。2020年に提供を開始し、2022年3月末時点で27の金融機関に採用されている。今回のAPI Card Applicationは、クレジットカード会社における新サービスの提供や提携先、加盟店との協業共創を一層強化する。

図1　デジタルサービス・プラットフォーム（出典：日本IBM、Webページ）

API Card Applicationの強み

　日本IBMは、決済事業者がAPI Card Applicationを活用することで、新たなシステム開発コストの低減やテストの局所化が実現可能だ。40%のコスト削減や、約30%の開発期間短縮といった効果を期待できるとする。