iPhone 14 Proが出荷遅れ 中国ロックダウンの影響は深刻かSupply Chain Dive

Appleは中国における新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けて「iPhone 14 Pro」と「iPhone 14 Pro Max」の出荷が遅れる見込みだと伝えた。今後の見通しはどうなるのか。

» 2022年11月30日 08時00分 公開
[Kate MagillSupply Chain Dive]

この記事は会員限定です。会員登録すると全てご覧いただけます。

Supply Chain Dive

 Appleは2022年11月6日(現地時間)、中国鄭州の一次組立施設が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の制限によって「著しく低下した生産能力」で稼働しているため、新しい「iPhone 14 Pro」と「iPhone 14 Pro Max」の出荷が遅れる見込みだと発表した(注)。

 「現在、iPhone 14 ProとiPhone 14 Pro Maxの出荷台数が以前の予想よりも少なく、ユーザーが新製品を受け取るまでの待ち時間が長くなることが予想される。当社は全ての従業員の健康と安全を確保しながら、通常の生産レベルに戻すためにサプライヤーと密接に協力している」とAppleはプレスリリースで伝えている。

 Appleの最大のサプライヤーであるFoxconnは、この春に上海で発生した都市全体のロックダウン以来、過去最大に患者数が再増加する中で、ここ数日鄭州の生産施設でのCOVID-19発生と闘っている。

 国営メディアによると、Foxconnの施設があるビジネスパークの鄭州空港経済区は先週、感染を抑制するために7日間のロックダウンに入った。感染拡大の結果、Foxconnは2022年11月7日、第4四半期の見通しを「下方修正」することを発表した(注2)。同社はこれまでの業績について「慎重に楽観視」していたが、鄭州での感染症発生を受けて見通しを修正した。

 Foxconnは「地元政府と協力して感染症に対処してできるだけ早く通常の生産レベルを再開する」と述べている。同社は2022年11月7日、中国の公式ソーシャルメディアアカウントで、「ポイント・ツー・ポイント」クローズドループ生産システムの導入を発表した。このシステムは、上海での感染拡大の際に他の企業が実施したのと同様に、従業員を3つの寮に分けて工場敷地内の移動を制限するものだ。

 Foxconnは2022年11月10日に第3四半期の決算を発表する。

© Industry Dive. All rights reserved.

注目のテーマ