1日2.4時間が無駄に、気付かぬうちに生産性を落とす悪習慣とはCIO Dive

Forresterの調査によると、大企業の従業員は平均367個のアプリを使って、日々業務を遂行している。情報集約性の問題から、業務に必要なデータや情報を探すのに1日2.4時間かけている。

» 2023年02月13日 07時00分 公開
[Roberto TorresCIO Dive]

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CIO Dive

 2022年9月にAirtableがForrester Consulting(以下、Forrester)に委託して1000人以上の従業員を対象に実施した調査によると、大企業では平均367個ものソフトウェアやシステムを使用して業務を遂行している(注1)。

 こうした膨大なアプリの利用数は企業にとって慢性的な問題になっている。同調査によると、従業員は、必要なデータや情報を探すために、1週間の約3分の1の時間を費やしていることが分かった。1日にすると2.4時間の計算になる。

非効率な働き方は、生産性をどのくらい低下させるのか?

 従業員のリソースと注意力の浪費はIT技術への支出を抑制し、組織をできるだけ効率的に運営しようとする昨今の経済的背景と相反している。

 アプリの切り替えは生産性の低下につながるという指摘があるが(注2)、それだけでなく操作するアプリの増加は従業員の許容量を超えて組織全体に影響を及ぼす。

 Forresterの調査によると、バラバラのアプリを使って非効率的な働き方をしている企業は生産性が24%低下した。このような働き方は最終的に収益や従業員のエンゲージメント、イノベーションの能力にも影響する。

 今回の調査は企業が2023年のIT支出を大幅に削減する兆候はないものの、主要なベンダーの適正化と統合に注目している時期に実施された。

 Salesforceなど一部のプロバイダーは、ソフトウェアへの支出に関する顧客の監視が強化され、販売サイクルの長期化や意思決定の延期につながっていると報告している(注3)。

 コラボレーション市場において、顧客はサービス統合の選択肢を検討している(注4)。その多くは、仕事で利用するデジタルプラットフォームの一元管理を目的とするもので、ベンダーはこのトレンドに対応した新機能や製品をリリースしている。

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