出前館、フードデリバリーの需要増で迫られたシステム刷新 新基盤に選んだのは?

システムインフラとしてハイブリッドクラウドを採用する事例が増えている。出前館が実現した新たなサービス基盤の形はどうなったのか。その背景にはどのような課題があったのか。

» 2023年03月23日 07時00分 公開
[関谷祥平ITmedia]

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 日本オラクルは2023年3月22日、出前館が「Oracle Cloud Infrastructure」(以下、OCI)とエンジニアドシステムを採用し、システム基盤を刷新したと発表した。

出前館がOracleを選択 新たなサービス基盤はどうなった?

 出前館は新たなサービス基盤を「Oracle Exadata Database Service」「OCI GoldenGate」、オンプレミスの「Oracle Exadata」「Oracle Zero Data Loss Recovery Appliance」で構成する。

 同社は2000年のサービス開始以降、全国でビジネスを展開している。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックで宅配ニーズが高まったことでサービスを支えるシステム基盤への負荷が高まり、高いパフォーマンスを維持しながら安定稼働が可能なシステム基盤の構築が急務になっていた。出前館の従来システムは更新系に「Oracle Database Appliance」、参照系に他クラウドベンダーのマネージド型リレーショナルデータベースを採用していたが、今後は更新系にOracle Exadata、参照系にOracle Exadata Database Serviceを用いる。

 出前館の米山輝一氏(執行役員 プロダクト本部 本部長)は「顧客や加盟店に不便をかけない処理性能と安定性を実現することを最優先にシステムを更改しました。従来システムで課題だった更新系や参照系間の遅延のないデータ同期も、OCI GoldenGateによって実現でき、参照系データベースをOracle Exadata Database Serviceでクラウド化しハイブリッドクラウド構成にしたことでコストの最適化にもつながりました」とコメントしている。

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