Kyndrylがサイバーレジリエンス強化 Veritasと連携、可視化や自動復旧も

キンドリルとベリタスは「Data Protection Risk Assessment with Veritas」と「Incident Recovery with Veritas」を発表した。オンプレミスおよびハイブリッド、マルチクラウド環境のデータ保護と復旧に対応する。

» 2023年07月20日 10時00分 公開
[山口哲弘ITmedia]

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 キンドリルとベリタステクノロジーズは2023年7月19日、「Data Protection Risk Assessment with Veritas」と「Incident Recovery with Veritas」を発表した。オンプレミスやハイブリッド、マルチクラウド環境を問わずデータの保護と復旧を実現する。これらの新サービス発表について、両者は「戦略的パートナーシップの重要なマイルストーン」と位置付ける。

サイバーレジリエンス体制評価のコンサルティングから可視化、自動復旧の支援も

 Data Protection Risk Assessment with Veritasは、サイバーレジリエンス成熟度評価サービスだ。企業のITインフラとデータに対して、業界ごとのベストプラクティスを基にKyndryl Consultが分析する。

 キンドリルのサイバーレジリエンスフレームワークとベリタスのデータ管理ソリューションを統合することで、リスクやサイバーレジリエンス体制のToBe/AsIsのギャップや脆弱(ぜいじゃく)性を特定する。

 独自のデータポイントを利用してオンプレミスやハイブリッド、マルチクラウド環境全体の状態を可視化して顧客によるデータの管理と保護の体制を強化しつつ、データ保護の知見も提供する。

 Incident Recovery with Veritasは、バックアップや障害復旧、サイバーリカバリー機能を網羅した自律型データ管理のマネージドサービスだ。AIを使った自動化や、運用の俊敏性、大規模環境での効率性、複数のクラウド環境にわたる一貫した操作性を特徴としており、インシデントからの迅速な復旧に寄与する。さらに、エアギャップによる保護やイミュータブルストレージ、異常検知、自動リカバリーなどの機能を利用することでリスクを軽減できる。

 キンドリルのKris Lovejoy氏(セキュリティ&レジリエンシー担当グローバルプラクティスリーダー)は「デジタルモダナイゼーションとクラウドへの移行がさまざまなメリットをもたらすことは間違いないが、企業はリスクに対する計画を準備しておく必要がある。当社とベリタスは、両社のパートナーシップを通じて、世界最大級の組織が真のサイバーレジリエンスを実現できるよう支援してきた長年の経験を提供する。両社が共同で開発したこれらの新しいソリューションは、顧客が現在の資産を明確に把握するとともに強化が必要な部分をピンポイントに特定し、長期的なセキュリティ体制を強化できるようにする」と述べる。

 ベリタスのMike Walkey氏(グローバルチャネル&ストラテジックアライアンス担当シニアバイスプレジデント)は「データが広範囲に分散しているとともに、絶え間なく脅威が進化し、ランサムウェア攻撃が頻発している今日、旧来の方法によるデータ保護は時代遅れだ。当社とキンドリルは、ミッションクリティカルなIT環境の管理に関する深い経験と知識を、信頼性が高いデータ保護やリカバリー、コンプライアンス技術と統合して提供することで、エンタープライズ規模の顧客がリスクを評価し、データのセキュリティやレジリエンス、コンプライアンスを維持することを支援する」と述べている。

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