Google「生成AIによる検索体験」(SGE)を日本でテスト運用開始

グーグルはChromeの新機能として「生成AIによる検索体験」(SGE)の日本語版試験運用を開始した。質問に対して生成AIを使った回答が表示される。デスクトップ版、やAndroid版、iOS版のGoogle Chromeで試用可能だ。

» 2023年09月01日 08時00分 公開
[後藤大地有限会社オングス]

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 グーグルは2023年8月30日、「Google Chrome」の新機能として生成AI(人工知能)による検索体験を提供する「Search Generative Experience」(以下、SGE)の日本語版の試験運用を開始した。

 SGEは、検索に関するアイデアや機能のテスト版を提供するプラットフォーム「Search Lab」にGoogleアカウントを登録することで試用できる。この際にはGoogle Chromeが必要で、デスクトップ版または「Android」版、「iOS」版に対応する。

グーグルは「Search Generative Experience」の日本語版の試験運用を開始した(出典:筆者撮影のGoogle Chromeキャプチャー)

生成AIで検索体験はどう変わる? Bing AIやBardとの違いはあるか

 GoogleはSGE以前にも生成AIを使ったチャットbotとして「Bard」を提供しているが、今回発表されたSGEは検索エンジン機能であり、Bardとは異なる位置付けだ。

 SGEの試用版を使うと、Chromeで検索したとき自動的に生成AIによって作成された回答が検索結果のページの上部に表示されるか、「AIによる概要を生成しますか?」といった生成AIを使った回答を生成するかどうかを尋ねられる。

 生成AIによる回答を表示させた場合、回答の下には最初の質問に関連した他の質問も表示される。質問をクリックするとその質問の回答が表示される。関連する質問を自分で入力したい場合は「追加で開く」をクリックして入力することも可能だ。

 生成AIを使った検索エンジン機能についてはMicrosoftが既に「Microsoft Bing」に組み込んでおり「Bing AI Chat」として提供している。SGEには、生成AIによって作成された回答にはそのベースとなった情報源となるWebページのURLも示されるなど、Bing AI Chatと似た動きもある。

 GoogleはSGEのトレーニングを継続しており、今後アップデートを実施する予定だが、今回はあくまで試用版であり、提供する機能が常に正しく機能するとは限らない点に注意を呼びかけている。

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