CiscoがSplunkを約280億ドルで買収 ソリューションはどう変わる?セキュリティニュースアラート

CiscoはSplunkを約280億ドルで買収すると発表した。Splunkの技術統合によってセキュリティと可観測性の向上が期待される。

» 2023年09月22日 13時00分 公開
[後藤大地有限会社オングス]

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 Cisco Systems(以下、Cisco)は2023年9月21日(現地時間)、セキュリティとオブザーバービリティ関連の製品を提供するSplunkを買収すると発表した。

 発表によると、買収は最終合意に達している。CiscoはSplunkの1株当たり現金157ドルで買収するとしており、株式価値は約280億ドルに相当する。同買収は完了後の初年度にはキャッシュフローがプラスになり、粗利益の増加および2年目には非GAAPベースのEPSの増加が予想されている。

Ciscoはセキュリティとオブザーバービリティ関連の製品を提供するSplunkを買収する(出典:CiscoのWebサイト)

CiscoがSplunkを買収を発表 ソリューションに起こる変化は

 同買収はCiscoとSplunkの両社取締役会において全会一致で承認されており、買収後にはSplunkのCEO(最高経営責任者)であるゲーリー・スティール氏がCiscoのエグゼクティブリーダーシップチームに加わり、会長兼CEOであるチャック・ロビンス氏に直属することになっている。

 Ciscoは同買収によって、自社製品にSplunkのポートフォリオを統合し、今まで以上のセキュリティや可観測性を提供できるようになる。まずSplunkのセキュリティ機能がCiscoの製品やソリューションを補完し、デバイスからアプリケーションまたはクラウドプラットフォームに至るまで最新のセキュリティ分析機能とカバレッジ機能が提供される予定だ。

 Splunkの分析機能などが統合されることでハイブリッド/マルチクラウド環境全体で可観測性が提供され、Ciscoの顧客はこれまで以上にスムーズなエクスペリエンスが得られるようになる。さらに両社が統合されることで新しいソリューションへの投資を拡大し、イノベーションを促進し、あらゆる規模の顧客ニーズをサポートすることが可能になるとされている。

 Ciscoは発表の中で、Splunkを買収することでこれまで組織が取り組んできた「脅威の検出と対応」というフェーズから「脅威の予測と予防」に移行できるように支援することが可能になると説明している。

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