伊藤忠商事、クラウド型統合人材管理プラットフォームを構築 サブシステムを生かすシステム構成とは

伊藤忠商事はクラウド型の統合人材管理プラットフォーム「SAP SuccessFactors」を導入した。サブシステムに分散していた人事データをどのように収集したのだろうか。

[大島広嵩，ITmedia]

　伊藤忠テクノソリューションズとSAPジャパンは2024年2月1日、伊藤忠商事にクラウド型の統合人材管理プラットフォーム「SAP SuccessFactors」を導入したと発表した。

　サブシステムに分散していた人事データを収集して一元管理することで、柔軟で拡張性のある集計と分析が可能となるという。どのような方法でSAP SuccessFactorsとサブシステムをつないだのだろうか。

SAP SuccessFactorsと外部SaaSをつないだ方法

　伊藤忠商事は「人的資本」の充実を目指し、従業員一人一人の能力の最大化を図る目的で、人事情報の一元管理に向けた人材管理プラットフォームの構築を検討していた。

　今回構築したプラットフォームは、SAPが提供するクラウドベースの人材管理ソリューション「SAP SuccessFactors」を、クラウド型アプリケーション開発ソリューションの「SAP Business Technology Platform」で外部SaaSと連携することで、高い拡張性を実現している。

　従来オンプレミスで利用されていたシステムをクラウドに構築したことで、インフラ基盤や機器の運用業務の負担軽減にもつながっている。

　また、人事データが複雑になる人事発令や組織改編の業務、運用負荷が高い年末調整、運賃改定に伴う交通費管理などは、外部SaaSサービスと連携することで実現した。

　今後、伊藤忠テクノソリューションズとSAPジャパンはパートナーリレーションシップを強化し、伊藤忠商事のクラウド型統合人材管理プラットフォームの機能を拡充して、人的資本経営の推進に貢献するとしている。