ServiceNowはITSM( IT Service Management)からサービス提供を始め、人事や法務、購買といったバックオフィス部門、顧客サービスや調達などの領域をカバーするようになった。今回リリースされたWashington, D.C.では「Sales and Order Management」(SOM:営業・受注)、「Now Assist for IT Operations Management」、「Platform Analytics」が加わった。
SOMが生まれた背景として、ServiceNowの古谷隆一氏(マーケティング本部 プロダクトマーケティング部 部長)は「優れたユーザー体験に対する顧客の期待はかつてないほど高まっており、企業は期待に応えることに苦心している。さらに製品やサービスは多様化して管理が複雑化する一方で、システムはその状況に十分に対応できていない」と説明する。
原氏はSOMについて「サービスビヨンドCRM(顧客関係管理)として、従来のCRMを超えた顧客接点領域の改革を実現する」と意気込みを語った。
Sales and Order Managementをはじめとする新機能の概要は次の通りだ。
顧客ライフサイクル全体を最適化し、収益性を向上させる。ニーズ分析やオポチュニティー(機会)といった「販売機会」から見積もり、受注、オーダー、カスタマーサービス、契約更新や追加注文といった「更新・販売機会の拡大」までを単一のプラットフォームで管理することで、既存のアプリケーションと連携してワークフローを強化し、効率や収益性の向上を図る。
Sales and Order Managementを利用することで、製品やサービスの立ち上げにかかる時間を短縮し、コストを削減して収益性を向上させる。「Sales and Order Managementを利用することで従業員エクスペリエンス(EX)が向上する。EXの向上は顧客エクスペリエンス(CX)の向上にもつながる」(古谷氏)
さまざまな機器が発する膨大な量のアラートをリスト化し、生成AIがエラー内容を自然言語で解説し、解決策を提示する。IT管理者が対応に当たる時間を短縮する。「運用経験の浅い担当者を助けるだけでなく、解決にかかる1件当たりの時間を削減することで全てのIT担当者を支援する。ひいては組織全体のIT運用を効率化する」(古谷氏)
プラットフォーム全体で統一された分析とレポーティングエクスペリエンスを実現する。ワークフローの作成や監視を実施するWorkflow Studioとの連携によって、アクションを開始するトリガーを作成できる。
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