VPNやSSHを狙ったブルートフォース攻撃が増加中 対象となる製品は?セキュリティニュースアラート

Cisco TalosはVPNやSSHサービスを標的とした大規模な総当り攻撃(ブルートフォース攻撃)が増加していると報告した。攻撃は匿名化ネットワークから発信され、複数のVPNサービスが攻撃の対象となっている。

» 2024年04月18日 08時30分 公開
[後藤大地有限会社オングス]

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 Cisco Systemsの脅威インテリジェンスグループCisco Talosは2024年4月16日(現地時間、以下同)、VPNやSSHサービスを標的とした大規模な総当り攻撃(ブルートフォース攻撃)が増加していると報告した。

VPNを狙った大規模ブルートフォース攻撃に要注意 対象製品は?

 Cisco Talosによると、2024年3月18日以降、VPNサービスやWebアプリケーション認証、SSHサービスなどへのブルートフォース攻撃が世界的に増加している。これらの攻撃は、通信の匿名性を高めるソフトウェア「Tor」(The Onion Router)の出口ノードや他の匿名化トンネルから発信されていることが同グループの監視によって明らかにされている。

 この大規模ブルートフォース攻撃の影響を受けるサービスは以下の通りだ。

  • Cisco Secure Firewall VPN
  • Checkpoint VPN
  • Fortinet VPN
  • SonicWall VPN
  • RD Web Services
  • Miktrotik
  • Draytek
  • Ubiquiti

 トラフィックの送信元IPアドレスは、一般的にプロキシサービスに関連していると判断されている。主なプロキシサービスは以下の通りだ。

  • Tor
  • VPN Gate
  • IPIDEA Proxy
  • BigMama Proxy
  • Space Proxies
  • Nexus Proxy
  • Proxy Rack

 このブルートフォース攻撃では、一般的なユーザー名や特定の組織の有効なユーザー名が利用されているという。Cisco Talosによると、これらの攻撃は無差別であり、特定の地域や業界を標的にしているわけではない。攻撃が成功すると不正なネットワークアクセスやアカウントのロックアウト、またはサービス運用妨害(DoS)が発生する可能性がある。

 Cisco Talosは「攻撃はさまざまなVPNサービスを標的としているため、影響を受けるサービスによって緩和策は異なる」と説明している。同グループは、攻撃者のIPアドレスやブルートフォース攻撃で使用されたユーザー名およびパスワードなど、このキャンペーンに関するセキュリティ侵害インジケーター(IoC)の完全なリストを「GitHub」で共有している。

 攻撃に関連するトラフィックは増加傾向にあり、今後さらに増える可能性がある。脅威アクターによるさらなるプロキシサービスの悪用が予想されており、上記リスト以外にもトラフィックの送信元IPアドレスは変化する可能性があるため注意が呼びかけられている。

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