Trend Microは「Trend Vision One」プラットフォームに新たなディープフェイク検出機能を提供すると発表した。AIを活用してディープフェイクやAI詐欺を検出し、企業を保護する。
この記事は会員限定です。会員登録すると全てご覧いただけます。
Trend Microは2024年7月31日(現地時間)、「Trend Vision One」プラットフォームに最先端のディープフェイク検出機能を提供すると発表した。
この機能はAIによって生成されたコンテンツをさまざまな方法で検出し、ディープフェイクやその他のAI詐欺から保護するように設計されている。同機能は「Trend Micro Deepfake Inspector」として一般ユーザーにも提供される。
企業がAIを導入するケースが増えており、それに合わせサイバー犯罪者の間で犯罪目的で使用するAIベースのツールが急速に増加している。これらのツールは安価で入手しやすく、恐喝や個人情報の窃取、詐欺、誤報を目的としたサイバー攻撃を容易に実行できるようになっている。
ディープフェイクには経済的影響や失業、法的訴訟、評価の失墜などの重大なリスクがあるとされ、米国連邦調査局(FBI)もビデオ通話と組み合わせてディープフェイクによる詐欺の危険性を警告している。
新たに提供されるディープフェイク検出機能は画像ノイズ分析や色検出に加え、ユーザーの行動要素も分析する。ディープフェイクが検出されると即座に企業のセキュリティチームに警告し、すぐに学習や教育、将来のサイバー攻撃の防止策を講じることができるとしている。
Trend Micro AMEAコンシューマー事業担当副社長のティム・ファリンスキー氏は「ディープフェイクは新しい手法ですが、昔からある詐欺や不正行為の手法を悪用し、その効果はますます高まっています。ディープフェイク詐欺を懸念する人は62%に上り、恋愛詐欺から人材採用詐欺、さらには祖父母詐欺までサイバー犯罪者が詐欺の限界を超えていることが分かっています。Trend Micro Deepfake InspectorはAIを活用したなりすましを検出し、潜在的に有害またはコストのかかる詐欺を回避するよう設計されています」と述べた。
Trend Micro Deepfake Inspectorはビデオ通話中にディープフェイクの可能性をユーザーにリアルタイムで警告する無料のソリューションとされ、分析はリアルタイムでユーザーのデバイスでローカルに実行されるため、ユーザーのデータとプライバシーが常に保護されるとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.