Palo Alto Networksは年次レポート「2024 Incident Response Report」を公開した。サイバー攻撃者が好んで狙う脆弱性や攻撃手法など最新の実態が明らかになった。
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Palo Alto Networksのセキュリティ専門チームである「Unit 42」は2024年8月22日(現地時間)、過去1年間に発生したサイバーセキュリティインシデントに関するデータをまとめた「2024 Incident Response Report」を発表した。
同レポートでは2023年のサイバー攻撃の実態を明らかにしたデータや、組織を守るために取るべき対策のポイントがまとめられている。
同レポートの主な調査結果は以下の通りだ。
ソフトウェアやAPIの脆弱性については迅速なパッチ適用と将来の脆弱性の予測が重要とされており、セキュリティチームに対して最も重要な脆弱性を優先し、優先順位の低い脆弱性を軽減するための防御策を実装することが推奨されている。
認証情報に関する攻撃ベクトルに関しては強力なパスワードや多要素認証(MFA)だけでは不十分とされ、暗号化とシークレット管理ソリューションを使用して資格情報を安全に保存することや資格情報を定期的にローテーションして侵害された資格情報の使用を防ぐなどの対策が勧められている。また最小権限アクセスの徹底や資格情報の使用監査なども推奨されている。
ソーシャルエンジニアリングやフィッシングも引き続き重要な脅威となっている。これらの攻撃に対抗するために従業員のトレーニングが必要であり、異変や疑わしい行動を報告するよう徹底することが重要とされている。ランサムウェアによるセキュリティインシデントに対しては包括的な監視システムを導入するとともに、AIおよび機械学習を活用した脅威検出技術の導入が推奨されている。
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