資生堂がOracle Cloud Infrastructure(OCI)を採用し、販売・顧客分析システム「B-NASS+」のクラウド環境での再構築を完了した。
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資生堂が販売顧客分析システム基盤「B-NASS+」の移行に日本オラクルの「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)を採用し、クラウド環境での再構築を完了した。本プロジェクトは資生堂のDX、IT戦略機能子会社である資生堂インタラクティブビューティーが主導し、日本オラクルのコンサルティング部門の支援のもと実施した。
「B-NASS+」は国内外の販売管理および顧客購買管理の情報を統合し、市場動向と組み合わせた分析を行うための全社的なシステム基盤であり、2016年の運用開始以来、約5000人が利用している。
本プロジェクトは2022年4月に設計を開始し、本番環境の構築、データベース基盤の移行、分析プラットフォームの構築および検証などを経て、2023年6月にOCI上での運用を始めた。従来のオンプレミス環境からOCIへ移行することで、これまでに運用コストの約20%削減、夜間バッチ処理の速度を約90%向上させるなど、大幅なパフォーマンス改善を実現した。
本移行ではOCI上の「Oracle Exadata Database Service」および「Oracle Analytics Cloud」が利用され、データ増加や多様な分析ニーズへの対応力を強化するとともにデータの安定性と処理性能を向上させた。「Oracle Exadata Database Service」の導入で画面レスポンスの改善や処理速度の向上が図られた他、「Oracle Analytics Cloud」によって従来のインタフェースを維持しつつ、新たなセルフサービスBI環境の展開が可能となる。
今後、資生堂インタラクティブビューティーは本基盤へのデータ集約をさらに進め、AIと機械学習の組み合わせやセルフサービスBIを実現していくとしている。
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