セールスフォースがAIエージェントへの投資に力を入れている。既に5000件以上の契約につながっており、徐々に投資が成果につながっている。同社の今後の展開とは。
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Salesforceのエイミー・ウィーバー氏(最高財務責任者《CFO》)は2025年2月26日(現地時間、以下同)、「特に注力している新たなAI商品『Agentforce』が2025年の売上に一定の貢献を果たすことが期待されている」と語った。
同氏は財務責任者として最後の決算説明会で、この新商品はまだ顧客の間で導入される初期段階にあると述べている(注1)。
2025年2月26日の発表によると、同社の2025年1月31日までの2025年度第4四半期の総売上は前年同期比8%増の100億ドルと予想を下回る結果になった(注2)。2026年度通期では前年比7〜8%増の405〜409億ドルの予想売上高を発表したが、これもアナリストの予想には届かなかった。Salesforceの株価は2025年2月27日に約4%下落し、1株あたり295ドルで取引を終えた。
同社のベンチャーキャピタル部門であるSalesforce Venturesは2024年9月、AI関連の企業に投資するための新たな資金枠として、総額5億ドルのAIファンドを設立すると発表し、18カ月間で合計10億ドルをAI分野に投資する計画を示している(注3)。
これらは、SalesforceのAIエージェント、Agentforceを発表した数日後に発表された(注4)。当時、CEOのマーク・ベニオフ氏は、2025年末までに「10億のエージェントを配備する」と述べた(注5)。
最新の決算報告によると、同社は2024年10月以降で3000件の支払い済み案件を含む5000件以上のAgentforceの契約を締結したという。
「この分野への当社の投資は計画的かつ重点的に実施され、現在強力なリターンにつながり始めている」と、ウィーバー氏は2025年2月26日に投資家たちに語った。
金融情報会社Morningstarのアナリストは、2025年2月27日の顧客向けレポートの中で「Agentforceは、長期的には手作業によるエージェント業務から仮想エージェントの体制へと移行する機会をもたらす」と述べている。
さらに、アナリストらは依然として収益性がSalesforceの強さの源泉ではあるが、同社がAIの革新に投資しても利益率は拡大し続けると見ている。
(注1)Salesforce director named chief of operations, finance(CFO Dive)
(注2)Page Not Found(Salesforce)
(注3)Salesforce Ventures Expands AI Investment to $1 Billion(Salesforce)
(注4)Salesforce Unveils AgentforceWhat AI Was Meant to Be(Salesforce)
(注5)Agentic AI is here. Are CFOs ready?(CFO Dive)
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