Google Cloud傘下のMandiantは、最新の脅威レポート「M-Trends 2025」を発表した。国家支援型の高度な攻撃手法や情報窃取型マルウェアの拡大など、脅威アクターの動向を調査し、組織がやるべき9つの防御策を提示している。
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Google Cloudの子会社であるMandiantは2025年4月24日(現地時間、以下同)、サイバー攻撃活動の最新分析レポート「M-Trends 2025」を公開した。Mandiantが毎年発表している同レポートは、2024年1月1日〜12月31日までに実施したインシデント対応を基に脅威動向や攻撃手法の分析、組織向けの実践的な推奨事項を提示している。
M-Trends 2025では中国と関連性のあるアクターによる攻撃の高度化が顕著であると指摘されている。これらのアクターは独自のマルウェアエコシステムの構築、ゼロデイ脆弱(ぜいじゃく)性の特定と悪用、botネットのようなプロキシネットワークの活用、エンドポイント検出・対応機能を持たないエッジデバイスやプラットフォームの標的化、カスタム難読化技術の使用など先進的な手法を使い、検知回避や長期間の潜伏を図っている。
レポートでは、高度な攻撃だけでなく、既知の手口を活用したシンプルな侵入も依然として脅威であると報告されている。特に情報窃取型マルウェア(インフォスティーラー)によって盗まれた認証情報を使った初期侵入が増加しており、2024年には初期侵入手法の中で2番目に多い16%を占めた。また、クラウド移行時のセキュリティギャップの悪用や無防備なデータリポジトリーへのアクセスによる認証情報や機密情報の窃取などの手口も確認されている。
その他の主な調査結果は以下の通りだ。
レポートは幾つかの注目すべきトピックについても詳述している。それは以下の通りだ。
M-Trends 2025では推奨策が各所で示されている。組織は次の推奨事項に留意する必要がある。
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