WorkdayはAIアプリケーションとAIエージェントの開発、連携を推進するため、AI開発者むけツールセットを発表した。サードパーティー製のAIエージェントをWorkdayに統合できるという。
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Workdayは2025年6月3日(現地時間)、AIアプリケーションとAIエージェントの開発、連携を推進するため、AI開発者向けツールセットを発表した。同社のAI基盤「Workday Illuminate」を開発プロセスに統合し、より高い生産性と柔軟なAI活用を可能にする環境を提供するという。
ツールセットには、「Agent Gateway」「AI Widgets」「AI Gateway APIの拡張」「Developer Copilotの機能強化」「Workday Developer CLI」などが含まれている。これらの機能は「Workday Platform」での開発効率を向上させ、パートナー企業や顧客が独自のAIエージェントを構築することを目的としている。
Agent Gatewayでは開発者がサードパーティー製のAIエージェントをWorkdayの「Agent System of Record」(ASOR)に統合できる。この仕組みにより、複数のエージェント間での連携が可能となり、組織は人とデジタルのワークフォースを統合管理できる。「Workday Agent Partner Network」を通じて、パートナー企業が自社のエージェントをWorkday Marketplaceに出品することも可能になる。
AI WidgetsではAIを活用したウィジェットをアプリケーションに組み込み、カスタムプロンプトを活用したパーソナライズドなAIアシスタントを提供できる。カスタマーサポートやよくある質問への自動応答、タスクのガイドなどに役立ち、人事や財務のユースケースにおいてコンテンツの迅速な作成や改良を実現する。
また、AI Gateway APIの拡張により、開発者はWorkday AIによるサービスをアプリケーションに組み込むことが可能となる。自然言語によるレポート操作やドキュメント理解機能をアプリケーションに組み込み、ドキュメントの自動分類や重要情報の抽出などが可能になる。
開発者のコーディングを加速する対話型AIコンパニオンの「Developer Copilot」の機能が拡張されている。「Workday Extend」全体での活用が可能となり、コードやデータクエリの生成、最適なAPIの提案、オーケストレーションの作成とドキュメント化といった機能を提供する。Workdayによれば、同ツールによって開発者の生産性は50%以上向上するとしている。また、「Workday Developer CLI」の導入によって開発プロセスの自動化とDevOps環境との統合が進められる。これにより、チーム間での連携や反復的な作業の効率化が期待できる。
Workdayは、Agent Gatewayを早期導入顧客に対し2025年末までに提供を開始する。これに合わせ、新たなWorkday AIサービスやAI Widgets、そしてWorkday Extend Professionalで利用可能となるDeveloper Copilotの新機能やWorkday Developer CLIも、いずれも2025年末までに一般提供される予定だ。
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