人材管理市場の高成長が続いている。ただし、人材管理ツールの購入動機は企業規模によって大きく異なる。大企業・中堅企業と中小企業はそれぞれ何を求めているのか。
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ITコンサルティングと調査を手掛けるアイ・ティ・アール(以下、ITR)は2026年5月12日、国内の人材管理市場規模の推移および予測を発表した。
人材管理市場の2024年度売上金額は355億3000万円で、2023年度比28.9%増となった。市場の多くのベンダーが2023年度から売上を伸ばし、特に市場に影響力をもつ上位ベンダーの伸びが市場拡大をけん引した。2025年度も同様の傾向が続き、同等の成長率を維持するとITRは予測する。
こうした動向を踏まえ、同市場の2024〜2029年度のCAGR(年平均成長率)は21.1%と、高い成長率を予測する。
同社によると、人材確保の厳しさを背景に、人材の育成や配置の最適化、離職率の低減などを目的に導入が進んでいる。ただし、市場の伸びをけん引する導入動機は企業規模によって分かれているという。大規模・中堅企業と中小企業で導入動機はどのように異なるのか。
ITRによると、大企業・中堅企業ではリプレース需要、中小企業では新規導入が中心となっている。
大規模・中堅企業では人材管理ツールを既に導入している企業が多い。人材データ活用の高度化に向けたシステム刷新や、パッケージからSaaS(Software as a Service)への移行といったリプレース需要が中心だ。一方、中小企業では未導入が多く、紙や表計算ソフトによる管理からの脱却を目的にSaaSを中心とした新規導入が拡大しているという。
ITRの平井明夫氏(リサーチ・フェロー)は「人材管理システムの導入は着実に進展しており、人材情報の分析・可視化、人事評価・目標管理、スキル管理・資格管理といった導入初期の目的は達成されつつある」と指摘する。
同氏によると、その結果、基本的な機能による差別化は難しくなっており、今後の人材管理システムには「異動・人材配置シミュレーション、従業員アンケートやモチベーション管理、採用ミスマッチの防止など、より複雑な課題の解決を支援する機能が求められている」という。
なお、同レポートは人材管理市場の他、LMS市場とマニュアル作成支援市場を含む全3分野を国内27ベンダーへの調査を基に分析している。
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