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» 2006年09月14日 12時00分 公開

5分で絶対に分かるオフショア開発5分で絶対に分かる (5/6 ページ)

[大津心,@IT]

4分 − オフショア開発の落とし穴は「とんかつレシピ」で回避!?

 コスト削減が魅力のオフショア開発ですが、失敗して撤退する日本企業も後を絶ちません。先述のように、「要求仕様の理解不足によるプログラム品質の低下」や「作り直しによるコスト増大やスケジュール遅延」といった失敗が致命的となり、撤退に追い込まれるケースが多いようです。

 そして、この失敗の原因には、日本のベンダが発注時によく起こすあるミスに起因しているようです。この問題を、中国人やインド人シェフに「とんかつ」をオーダーする例で考えてみましょう。

 日本人シェフであれば、和食が専門でなくても、基本的にとんかつがどんなものであるか知っているでしょうから、味の良しあしは別として、とんかつをオーダーした場合、とんかつ以外のものは出てこないでしょう。

 しかし、中国人やインド人シェフにとんかつをオーダーした場合には、彼らはおそらく「とんかつとはどんなものか?」ということすら知らないと思われます。従って、「豚肉の周りに卵を付けてからパン粉をたっぷり付けて、油で揚げる料理ですということ」(いわゆるレシピ)を細かく正確に伝えなければなりません。「これぐらいなら分かるだろう」という甘えは「こんなのとんかつじゃない」という結果を生み出します。

 これと同じことがオフショア開発でも起こっているのです。日本の委託先であれば、“常識”として伝わっていることであっても、オフショア開発では相手に正しく伝わっていない可能性があるのです。

 伝える技がなければ、いかに発注元ベンダが素晴らしい「とんかつの作り方」を持っていたとしても宝の持ち腐れです。この問題を解決するためには、国内ベンダに出していたときの要求仕様の書式を見直し、中国人やインド人などが見ても分かるような要求仕様の書き方をしなければなりません。

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