「10年前にはサーバ関連の技術はすべて、ごく少数のベンダが提供するプロプライエタリなものだった。しかし、オープンソースやオープンな技術標準によって状況が変化した。現在、ストレージやネットワークが、この10年前のサーバの状況に該当する」。
サン・マイクロシステムズのエグゼクティブ・バイス・プレジデント、ジョン・フォウラー(John Fowler)氏は4月18日、都内で開催中の「Sun Business .Next 2008」の基調講演でこう語り、同社のオープン戦略の中長期的な取り組みについて説明した。
「ソースコードは非公開、技術も非公開、そして少数のベンダが存在するだけ。それが現在のストレージを取り巻く状況だ。われわれサンは、2008年から2009年にかけて次々に製品をオープンなものとして公開していく」(フォウラー氏)
サンは過去2、3年間だけでも、高機能ファイルシステム「ZFS」(2005年10月)、Windows向けファイルサーバ「CIFS server」(2007年11月)、大規模ディスクアレイソフトウェア「Open Honeycomb」(2008年2月)、iSCSIやファイバチャネル管理ソフトウェア「iSNS server」(2007年11月)をはじめ、多くのストレージ向け技術をオープンソースで公開してきているという。
これらの多くのストレージ関連技術は、OpenSolaris下でのプロジェクトとして公開されている。「ストレージのオープン化については、すでにわれわれの眼前で起こりつつあることだが、ネットワークについても2009年には同様のことが起こり始めるだろう」(同)。同社は、Solarisをコアのソフトウェアコンポーネントとして搭載したロードバランサやルータ、WAN向けネットワーク機器などを想定しているという。
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