日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は4月24日、同社のブレードサーバ「HP BladeSystem c-Class」で利用できるサーバブレードのエントリ製品「HP ProLiant BL260c G5」を5月中旬に出荷開始すると発表した。低廉なプロセッサ、ハードディスクドライブを利用することで、既存製品「BL460c」の半額以下に当たる8万9250円(税抜)に価格を抑えた。日本HPは主要製品の値下げもすでに発表している。
BL260cはBladeSystem c-Classのエンクロージャである「c7000」「c3000」に格納可能。インテルのCeleron C445プロセッサまたは、Core 2 Duo E6405を1基、もしくはクアッドコアのXeon 5400番台、デュアルコア Xeon 5200番台を2基搭載できる。インテルの5100チップセットを採用し、DDR2メモリを最大24GBまでサポート。HDDはノンホットプラグのSATAディスクを2基、最大240GBまで載せられる。サーバを遠隔操作できる「iLO2」が標準で使える。
日本HPのエンタープライズストレージ・サーバ事業統括 ISSビジネス本部 プロダクトマーケティング部のプロダクトマネージャ 山中伸吾氏は、PC向けプロセッサのCeleron、Core 2 DuoのほかハイエンドのXeonプロセッサもサポートするなど「ユーザーの選択肢が広がった」と説明した。
低価格を実現できた理由はハードディスクドライブ。上位機種が備えるホットプラグ機能を省き、ノンホットプラグ対応として、さらにSASディスクではなく、SATAディスクを採用しコストを抑えた。ただ、iLO2を標準利用できるなど「安くてもブレードの便利さは残している」(山中氏)という。
BL260cの最小構成(8万9250円)は、プロセッサがCeleron C445が1基、メモリは512MB×2の1GB、HDDは搭載しない。別売の120GBのSASディスクは3万1500円。日本HPはできるだけ低コストでシステムを構築したい中小企業のほか、大量のサーバを必要とするホスティング業者などをBL260cのターゲットにしている。
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