先週の@IT NewsInsightのアクセスランキングの第1位は、Google検索の表示エラーについてのニュース「Google、すべての検索結果に『PCに損害を与える可能性』」だった。2位は表示エラーについての説明記事「Googleが止まった40分間―原因は人為ミス」。記者は1月31日(土)の深夜(2月1日未明)、Twitter経由でGoogle検索のエラーを知った。
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Google検索のエラーが発生したのは、米国西海岸時間で1月31日午前6時27分から6時40分だった。日本時間では1月31日午後11時27分から40分の間。記者はそのとき、自宅でPCを使っていた。いつものようにGoogleで検索するとすべての検索結果に「このサイトはコンピュータに損害を与える可能性があります」の表示。かつてこの表示について記事「国内サイトにも警告――グーグルのマルウェア警告機能に存在感」を書いた記者は、表示の意味を理解できた。だがすべての検索結果に表示されるのは明らかにおかしい。これが記者だけの現象なのか、ほかの人にも起きているのかも分からなかった。
そのためキーワード「Google」で検索した結果のスクリーンショットを押さえて、すぐにTwitterを開いてみた。最近は何かあるとTwitterのタイムラインを確認するのが習慣となっている。「Google、おかしくない?」。同じ現象を見て、Twitterにポストする人があふれていた。関連情報が次第に集まり、全世界で問題が発生していることも分かった。Twitterで確認しているうちに表示エラーは治ってしまったのだが、そのタイミングも確認できた。本来は後になってしか分からないような事柄が、多くの人がネットワークを組み、自発的に発言するTwitterでリアルタイムに分かってしまった。ネット上の大きな問題に自分が立ち会っているという思いで眠気は吹き飛んだ。
@ITの別の複数の記者も同じ時間帯にTwitterを使っていてGoogle検索の問題を知った。ネットワークを介して即席の会議を行い、記事を書くことにした。それで掲載したのが「Google、すべての検索結果に『PCに損害を与える可能性』」だ。原因がまだ不明だったので「表示エラーと見られる」とした。記事をシステムに登録した記者は、ほかの記者のチェックを受けてから「載せましたー」とポスト。それを見たITmediaの編集者が、ITmediaにも掲載してくれた。
Twitterは情報収集だけではなく、フィードバックやご意見募集の双方向メディアとしても優れているように思う。@ITはこれまで記者が執筆したり、編集者が編集した記事を最終形としてWebサイトに掲載してきたが、記事のプロトタイプや企画案をアップして、Twitterでご意見を募集し、読者と一緒に記事を作り上げていくのも、とても面白いと思う。Twitterユーザーとの重なりが多いiPhoneのアプリケーションでは、開発者がTwitterにアプリケーション公開のアナウンスをポストして、フィードバックを得るケースが多い。Webのサービスでも開発者のTwitterアカウントを公開して、ユーザーの意見を募っているのを見かける。
ちなみに記者のTwitterアカウントはこちら。記事へのコメントはもちろん、@ITを使った面白い企画のアイデアがある人はぜひ、お寄せください。
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