クラウド型IPビジネスフォンサービスにau携帯電話網も追加：リンク、クラウド型の新サービス「BIZTEL モバイル」を発表

[内野宏信，＠IT]

　インターネット関連サービスを提供するリンクは7月29日、クラウド型モバイルセントレックスサービス「BIZTEL モバイル」を2010年8月5日から提供開始すると発表した。これにより、低コストでの導入・運用が可能な「BIZTEL」の通信インフラ上で、KDDIのau携帯電話網が利用可能になるという。

　「BIZTEL」はインターネットを通信インフラとして利用するクラウド型のIPビジネスフォン。従来型のビジネスフォンはユーザー側がPBX（構内交換機）を購入、あるいはリースして自社内に設置する必要があった。しかし「BIZTEL」の場合、インターネット上のIP-PBXを利用するため、短期間・低コストでの導入が可能なほか、機器の保守・運用が不要となるという。このため運用コストも低減できるとして、多くの一般企業やコールセンターなどで利用されてきた実績を持つ。

　今回、この「BIZTEL」に、KDDIの法人向け音声定額FMC（Fixed Mobile Convergence）サービス「KDDI ビジネスコールダイレクト」を連携。「BIZTEL」の通信インフラ上でKDDIのau携帯電話網も利用可能とした。これにより、社内・社外を問わず、会社あての代表電話やダイヤルインでのコールを携帯電話で受けたり、内線電話を掛けたりすることが可能になるほか、パーク保留や転送、代理応答、ボイスメール、IVRによる不在対応時の音声ナビゲーションなどのビジネスフォン機能も携帯電話で利用できるという。

　クラウド型サービスの特徴として、導入時の工事や煩雑な設定作業が必要ないため、申し込みから8営業日で利用開始が可能。サービスの基本料金は、初期費用が6万3000円、月間利用料が3万1500円、「KDDI ビジネスコールダイレクト」のオンネット料金が、それぞれ携帯端末ごとに初期費用1050円、月間利用料945円としている（これらとは別にau携帯電話の購入・利用料金が必要）。