
2025年度はAIやデジタル技術の導入を後押しする補助金制度が大きく拡充されました。IT導入補助金やものづくり補助金、新事業進出補助金、省力化投資補助金、自治体の独自支援まで、AI活用に役立つ最新の公的支援策を網羅的に解説します。初めて申請を検討する方でも、この記事を読めば「自社に合った補助金が分かる」「失敗しない準備ができる」内容となっています。
なお、本記事はまず、2025年度制度の公募終了が迫るなかでの「駆け込み版」として情報を整理しました。一部に2026年にまたがって公募スケジュールが設定されている制度もあります。2026年1月から2月の最終締め切りを狙う企業はもちろん、次年度の活用を計画している企業も「2026年度の補助金」に向けた情報収集や事業計画の策定など、今のうちから備えを進めておくことが重要です。早期の準備が、新年度における円滑な採択とAI活用の成功を左右するでしょう。
目次
この記事のポイント
- 主要な制度の網羅: IT導入補助金やものづくり補助金など、AI活用に使える最新の公的支援策を詳細に比較しています。
- 補助率と上限額: 最大1億円の補助や、最大4/5の補助率など、各制度の具体的な支援規模を把握していきましょう。
- 具体的な活用例: AIチャットボットや需要予測、画像解析システムなど、補助金対象となる業務改善シーンを例示しています。
- 採択率を高める準備: GビズIDの取得や事業計画策定など、申請で失敗しないための手順を10段階で解説します。
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2025年度の主なAI導入補助金制度
AIやデジタル化の流れが加速する中、2025年は補助金の種類も増え、自社に合う制度選びがより重要となります。それぞれの補助金の目的や対象範囲を押さえて、最適な申請先を見つけましょう。
IT導入補助金2025:中小企業のDX推進を最初の一歩から支援する補助金
中小企業や小規模事業者が業務のデジタル化やAIツールを導入する際、経費の一部を支援する補助金です。
補助率は基本的に1/2ですが、最低賃金近傍の事業者は2/3、インボイス枠の小規模事業者は最大4/5と高く設定されています。補助上限は450万円、インボイス枠は350万円です。
対象となるのはソフトウェアやクラウド利用料、PCやタブレット、レジや券売機など幅広いITツール。AIチャットボットや会計システム、AI-OCRも含まれます。
申請にはGビズIDの取得が必須となるため、早めの準備も必要です。なお、交付申請期限は2026年1月7日(水)17:00と告知されています。
- 補助率:原則1/2(最低賃金近傍2/3、インボイス枠最大4/5)/上限:通常450万円・インボイス枠350万円
- 対象経費:ソフト・クラウド・デバイス・レジ等(AIチャットボット/会計/AI-OCR 含む)
- 事前準備:GビズID必須、ITツール登録可否と要件の適合確認
上記は2025年12月時点の情報です。最新の情報は以下サイトよりご覧ください。
なおIT導入補助金は、2026年度より「デジタル化・AI導入補助金」に名称が変わります。DX推進やAI活用による生産性や効率化向上をより幅広く、また具体的に想定したと目されます。
AIチャットボットの基礎と製品選びは「AI社内チャットボット超入門|おすすめ製品6選と導入を成功に導くポイント」をご覧ください。
ものづくり補助金:革新技術・AIの本格導入を強力にサポートする補助金
新製品や新サービスの開発、業務の大幅改善を目指す中小企業向けの補助金です。
従業員数や事業内容に応じて補助上限が最大3000万円まで拡大。補助率は中小企業で1/2、小規模事業者は2/3となっています。
AIを活用した製造プロセス自動化、品質管理、生産性向上のシステム導入などが対象です。システム構築費や専門家へのコンサル費も補助対象に含まれます。
また、付加価値向上や賃上げ計画の有無で優遇される枠も設けられています。
上記は2025年12月時点の情報です。公募締切日(22次)は「2026(令和)8年1月30日(金) 17時」と告知されています。
最新の情報は以下サイトよりご覧ください。
画像解析・外観検査の全体像については「AI画像認識技術のビジネス活用例と業務効率化のポイント、製品まとめ」もぜひ併せてご覧ください。
中小企業新事業進出補助金:2025年からの大型制度に注目
既存事業とは異なる新しい分野への進出や、新市場開拓を目指す企業向けの大型補助金です。
補助上限は9000万円(下限750万円)、補助率は1/2となっています。機械装置やシステム構築費、建物費や広告宣伝費まで幅広い経費をカバーします。
AIを活用した新サービスや多言語対応システムの構築、SaaS型プラットフォーム開発なども対象です。
年平均4%以上の成長計画や賃上げ目標の設定が必須条件となっており、高い成長意欲が求められます。
上記は2026年1月7日時点の情報です。第3回公募期間は「2025年12月23日~2026(令和8)年3月26日 18時」、申請受付開始は「2026年(令和8)年2月17日」です。また、第4回公募スケジュールも「2026年3月末予定」と告知されています(第1~第2回は終了)。
最新の情報は以下参考サイトよりご覧ください。
中小企業省力化投資補助金:人手不足対策にAI・ロボット導入を後押しする補助金
現場の省人化や省力化を目指す中小企業に向けて設計された補助金です。
AIやロボット、センサー等を使った省人化・自動化の導入が対象で、補助上限は最大1億円、補助率は1/2〜2/3と高い水準。
カタログ型であれば簡易申請ができ、現場に合わせた個別カスタマイズにも対応しています。
採択には労働生産性向上や賃上げ計画が重視され、大幅な賃上げを伴う場合は特例枠も利用可能です。
上記は2026年1月時点の情報です。第5回の公募開始日は「2025年12月19日」、公募締切日は「2026年2月下旬予定」と告知されています。
最新の情報は以下参考サイトよりご覧ください。
自治体ごとのDX・AI導入支援制度も活用しよう
国の補助金に加えて、各自治体でもDXやAI導入を後押しする独自の支援策が拡充されています。
東京都では最大3000万円のDX推進助成金、大阪府や神奈川県、愛知県などでもデジタル化・DX補助金が用意されています。
自治体によっては専門家の伴走支援や業種特化型の補助など特色があります。国と自治体の補助金を併用できるケースもあるため、事前に必ず制度ごとに確認しましょう。
上記は2025年時点の情報です。(2025(令和7)年度は終了しました)
最新の情報は以下各参考サイトよりご覧ください。
参考:大阪府「2025年度 新事業展開テイクオフ支援事業(※府の独自補助の例)」
参考:神奈川県「2025年度神奈川県小規模事業者デジタル化支援推進事業費補助金について」
参考:愛知県「2025年度『中小企業デジタル化・DX支援補助金』補助対象事業の募集を開始します!」
補助対象となるAI活用例
AI導入補助金を有効活用するためには、どの業務でどんな効果を狙うのか、具体的な活用イメージが必要です。下記のような事例が各補助金の対象となっています。
- 業務自動化(RPA・チャットボットなど)
- 生産性向上(需要予測AI・在庫管理AI)
- 顧客対応(AIコールセンター・多言語AI対応)
- AI搭載ロボット・画像解析・自動検査システム
AI-OCRの仕組みと選び方は「文字認識AI(AI OCR)で業務効率化! 機能、メリット、選び方」をご確認ください。
業務自動化(RPA・チャットボットなど)
経理や人事など、日々の定型的な作業はAIツールで自動化できます。AIチャットボットが問い合わせ対応や予約受付を担い、作業時間や人的ミスの削減が期待できます。
申請時には業務フローの見直しや、AI導入による数値的な改善効果を記載すると審査で評価されます。
生産性向上(需要予測AI・在庫管理AI)
過去の売上や在庫データをAIが学習し、最適な発注量や需要を予測。
結果として在庫ロスや欠品を防ぎ、経営の安定やコスト削減につながります。現場の判断業務を効率化するツールも多く、補助金対象として広く認められています。
需要予測ツールの導入効果や手順については「AI需要予測が業務を変える!」もぜひ併せてご覧ください。
顧客対応(AIコールセンター・多言語AI対応)
コールセンター業務や問い合わせ対応をAIで自動化すれば、24時間体制や多言語対応も容易に実現できます。
顧客満足度向上や、オペレーター業務の効率化にも貢献します。申請には実装イメージや、期待される効果を数値で示すと良いでしょう。
AI搭載ロボット・画像解析・自動検査システム
製造現場や物流業務でのAIロボットや画像解析システムの導入は、人手不足対策と品質向上の両面で注目されています。
外観検査や異常検知、作業の自動化など、現場の負担軽減につながるAI導入が補助金の中核的な対象です。
おすすめ初めてのSaaS導入ガイド まずはここから始めよう! 製品探しから利用開始まで6つのステップを徹底解説
補助金申請の流れと必要書類
補助金申請は事前準備と書類作成が重要なカギとなります。ここでは一般的な申請から交付までの流れと、必要な書類、審査ポイントをまとめました。
申請から交付までのステップ(10段階の流れ)
- 事前準備(GビズID取得、必要登録の手配)
- 公募開始後、要項を確認し、申請計画を立案
- 事業計画書や経費明細書の作成
- 電子申請システムでの提出
- 書面・面接審査
- 採択・交付決定
- 補助事業の実施(AIツールなどの導入)
- 実績報告書や証拠書類の提出
- 完了検査と金額確定
- 補助金の請求・受領
書類の不備や締切遅れは採択遅延・不採択の要因となります。事前確認を忘れず徹底するよう心掛けましょう。
準備すべき書類一覧と押さえるべき要点
- 事業計画書:業務内容、AI導入の目的と期待効果、数値目標を記載
- 経費明細書、見積書
- 直近の決算書
- 会社概要や同意書、各種証明書類
各補助金の公式チェックリストを活用し、記入漏れや整合性の確認を入念に行ってください。
審査で重視されるポイント・加点要素
- 導入目的や課題設定が明確か
- AI活用による効果や成長性が数値で示されているか
- 政策目標(省力化、賃上げ、生産性向上)への寄与
- 事業の独自性や社会的意義
- 導入後の運用・教育体制、継続的な改善策
- ベンダー選定理由やサポート体制
上記の観点を意識して申請内容を整理しましょう。
申請時の注意点とよくある失敗例・リカバリー策
補助金申請でありがちな落とし穴や、採択率を上げるコツについても解説します。
事前準備で見落としがちなポイント
- 公募時期や締切日の勘違い、申請期間が短い場合が多い
- GビズIDなどのアカウントや認証登録が遅れて間に合わない
- 補助金の要件を正確に把握しないまま申請を始める
- 社内の役割分担や進捗管理が徹底できていない
こうした点に注意し、事前にスケジュールや体制を固めておくことが重要です。
審査で落ちやすい理由と申請内容の磨き方
- 事業計画が抽象的で説得力に欠ける
- AI導入による改善効果が定量的に示されていない
- 見積書や導入根拠資料が不足している
過去の採択事例やフィードバックを参考に、計画内容を具体化・数値化することがポイントです。
不採択後のリカバリーと次回申請のコツ
- 不採択通知のフィードバックを参考に改善点を明確化
- 専門家や自治体のアドバイザーに相談
- 書類や計画書の再構成や追記
- 次回公募のスケジュールを把握し、早めに準備を進める
こうしたリカバリー策を活用し、次回のチャンスに備えましょう。
よくある質問(FAQ)
AIツールの導入検討において、ユーザーから多く寄せられる質問に回答します。
Q1. どのようなAIツールが補助金の対象になりますか。
事務効率化のためのAIチャットボットやAI-OCR、製造現場の画像解析システム、物流の需要予測AIなどが対象です。導入するツールの機能が補助金制度の定める「生産性向上」の要件を満たしている必要があります。
Q2. 補助金はいくらくらい受け取れますか。
制度により異なります。IT導入補助金の通常枠で最大450万円、ものづくり補助金のグローバル枠で最大3000万円、省力化投資補助金の一般型で最大1億円規模の支援が受けられる可能性があります。
Q3. 個人事業主や設立直後の企業でも申請できますか。
多くの制度で個人事業主~中小企業が対象となっています。納税証明書や事業計画書の提出が求められるため、一定の事業実績が必要です。制度ごとに詳細な要件を確認していきましょう。
Q4. 申請から受領までどのくらいの期間がかかりますか。
一般的に、申請から採択決定まで1~2カ月、その後の事業実施と報告を経て、受領までには半年から1年程度かかるケースが多いです。資金繰りを含めた計画的な導入検討を推奨します。
社内のAI導入に補助金を活用して事業を成長させよう
2025年はAI導入補助金の制度が大きく進化し、幅広い企業や個人事業主が活用できる時代となりました。
補助金ごとの目的や要件を比較し、自社に合うものを選択することが重要です。申請準備や必要書類の確認は早めに行い、効果目標を数字で明示しながら、社内の人材育成や変革にも目を向けましょう。
社外の専門家や申請サポートサービスも上手く活用し、不採択となった場合もあきらめず内容を見直し、次回申請に向けて準備を進めてみてください。2025年度の補助金活用をきっかけに、AI導入による業務革新と事業成長を実現しましょう。また、採択後の実装を見据えた全体設計として、「【2026最新】おすすめのビジネス向けAIツールを徹底比較」もぜひ併せてご覧ください。
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