昨年よりモトローラ陣営とMBOA(TI・インテル陣営)がUWB(Ultra Wide Band)標準化に向けた競争が続いている。昨年末にモトローラがXtremeSpectrumの買収で標準化に向けて一歩リードしたが、MBOAも本日付けでSIGを結成し、50社を超えるメンバー会社と共に業界標準の道を進む。
今回、MBOA陣営が発表したものは、UWBの業界標準、いわゆるデファクトスタンダードの地位確保に向けて、SIG(Special InterestGroup)を結成するというもの。50社以上がSIGに参加し、業界標準の地位をめざして仕様をまとめていくと共に、今年の5月にはUWBスペック1.0を公開するという。
UWBは、次世代の無線を使った高速ネットワークとして導入されるとされているもので、既存の有線配線を置き換えるものとして開発が進んでいる。特に、デジタル家電の無線接続であったり、PCとデジタル家電を結ぶテクノロジとして期待されており、近距離で1000Mbps以上の高速通信をめざしている。また、オフィス内でのワイヤレス接続環境をさらに促進させるものとしても期待されている。
MBOAは、TI・インテルのほか、フィリップス、松下電気、サムソンなどの家電・チップメーカや、HP、マイクロソフトなどのPC関連メーカ、そしてノキアといった携帯電話メーカも参画しており、ホームデジタルとワイヤレスネットワークに向けた業界標準化を進めるにあたり、もっとも実現化に近い位置にいるといえる。MBOAは、こうした参画メンバーと共に業界標準仕様を市場に投入しながら、IEEEの標準にも狙いをつける。
MBOAが予定している今後のスケジュールは、本年5月にリリース1.0を公開するほかに、2004年度中のサンプルチップ出荷、来年度に統合モジュールを投入すると共に、MBOA仕様(MB-OFDM)に準拠した製品を出荷する予定でいる。
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