「ピラマット」をご存じだろうか? 2.1チャンネルスピーカーとアンプを一体化したフロアマットレスで、極めてお手軽に映画やゲームを楽しめるボディソニックシステムだ。昨年、「ゲームショウ」や「ギフトショー」に登場して会場を沸かせ、最近では通信販売サイトの常連になっている。今回は、コレを使って「フレディ VS ジェイソン」(R15指定)を試聴してみよう。アメリカンなボディソニックシステムは、アメリカンなお馬鹿ホラー映画をどう“魅せて”くれるのだろうか?
ピラマットの開発元は米国のPyramat。お披露目がゲームショウだったことからもわかるように、もともとゲーム用途に開発されたものだ。しかし、国内代理店になったセガ・ロジスティクスは、「ゲームだけでは自らユーザーを狭めることになる」と、2月の正式発売以降は「AV周辺機器」という方向でアプローチしている。
ピラマットのコア技術は、三角形のヘッドレスト部分にバスフローチャンバーを内蔵し、重低音とステレオサウンドを実現するという「Rumble Seat Technology」だ。筒状のチャンパーの両端にフルレンジスピーカー、底面にウーファーが仕込まれており、エンクロージャーを共有している。内部構造はこんな感じ。
もう一つの特徴が、マットレスの広げ方によって3種類の使い方が可能になっていることだ。ヘッドレスト部にマットを巻き付けるようにすると、コンパクトな“キャリングタイプ”になる。重量は9〜10キロと結構あるが、持ち運ぶためのハンドルも付いているため、車に積み込んだり、持ち運ぶのは問題ない。
マットレスを半分折りたたむと“チェアタイプ”になる。格闘ゲームやアクション映画など、思わず身を乗り出してしまうソフトの時には便利だ。そして、すべて拡げると”ラウンジタイプ”。ヘッドレスト部が背もたれになり、足を伸ばしてくつろげる。サブウーファーの振動が背中に直接伝わり、ボディソニックを簡単に楽しめる。
音声入力端子は、ステレオのコンポジット1系統。付属のACアダプターコード、RCAコードはともに6メートルの長さがあるため、設置の自由度は高い。本体には有線のリモートコントローラーが付属し、電源のオン・オフやボリュームコントロールが可能だ。また、背面には出力端子も付いていて、デージーチェーンのような形で2つめのピラマットを接続できる。
気になるスペックと価格は下記の通り。
製品名 | ピラマット(PM300) |
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スピーカー | 4インチスピーカー×2、サブウーファー×1 |
アンプ | 25ワット×3 |
サイズ | ラウンジタイプ(ベッド型):508(幅)×1727(長さ)×356(高さ)ミリ、チェアタイプ(ソファ型):508(幅)×863(長さ)×432(高さ)ミリ、キャリングタイプ(折りたたみ時):508(幅)×508(長さ)×(高さ)ミリ |
重さ | 約9キロ |
付属品 | ワイヤードリモコン、ACアダプタ、RCAステレオケーブル、RCAメスアダプタ×2本 |
価格 | 2万6040円(税込み) |
マット部分は、76ミリ厚。高密度ウレタンと柔らかい低密度ウレタンの二重構造になっている。幅が508ミリ、3つ折りのマットを拡げたときの長さは1727ミリ。身長173センチの筆者が寝転がってちょうど収まる感じだ。米国人の多くは足がはみ出してしまうと思われるが、土足だからいいのか。
このマットレス、スピーカー部と一体化していて取り外すことはできない。また、日本のような湿度の高い国に住んでいると、ときどき天日に干したくなるが、現行モデルでは不可能だ。セガ・ロジスティックスによると「米国と使用環境が違うことはピラマット社も理解しているので、三角形のヘッドレスト部とマット部を切り離し、マット部分のみ天日干しできるような仕様変更を検討している。また、着脱式で汚れても洗濯ができる“マットカバー”のようなようなものを別途販売することも考えている」とのこと。そのあたりは、少しお待ち頂きたい。
さて、一通りピラマットの変形と座り心地を堪能したら、DVDを見てみよう。
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