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ノーテル、電話交換機と親和性の高い通信事業者向けVoIP製品

» 2004年04月12日 18時59分 公開
[RBB Today]
RBB Today

 ノーテルネットワークスは、通信事業者向けVoIP製品について記者説明会をおこなった。音声とデータをMPLSバックボーンに集約するにとどまらず、音声やビデオ、IMなどをキャリア管理下のIPネットワークで統合的に扱うことで、セキュアなマルチメディアサービスが実現できるのが特徴だという。

 同社のVoIPソリューションは、電話サービスをおこなう「CS2000」(コミュニケーションサーバー2000)、データ系サービスをおこなう「MCS5200」、電話網とのゲートウェイ製品「PVG」(Packet Voice Gateway)、「MG9000」、「MG4000」、MPLS対応スイッチなどから構成される。

MCS5200の機能をデモンストレーション中のノーテルネットワークス 高木淳氏

 このうち、映像やデータといったマルチメディアサービスを実現するのがSIPベースマルチメディアサーバ「MCS5200」で、通話やビデオ、インスタントメッセージング(IM)、ファイル交換、ホワイトボード共有といったアプリケーションを提供、キャリアは電話(通話)への付加サービスとして提供することができる。MCS5200はまた、電話がかかってきた時に複数の電話機(携帯電話とVoIP電話機、など)を同時に鳴らしたり、時間帯によってどの電話機を鳴らすかを設定したりといったパーソナライズ機能なども提供する。こうしたサービスは通信事業者のバックボーンに閉じたかたちで提供されるためセキュリティも確保できる。

 また、こうしたデータ系サービスを通信事業者が提供できるようにするためにはエッジルータの信頼性向上も必要だとし、ソフトウェアのモジュール化や冗長化によって「ダウンしないエッジルータ」「落ちないパケット網」を実現するという。

 ノーテルでは、各種パケットネットワークのバックボーン統合でコスト削減が可能になる一方で、既存サービス(音声通話)と新規サービス(ビデオなどデータ系サービス)の組み合わせが新たな収益源になるとして、既存サービスをそのまま提供しつつIPベースのネットワークに移行したい通信事業者に向けて導入を働きかける。

 北米では、地域電話会社のベライゾンがバックボーンから各戸の電話機までをIPベースに移行するため大規模に導入している例があるほか、日本国内でも、C&W IDCがIPセントレックスサービスや国内長距離・国際通話をシームレスに接続できるようにするため、CS2000とMCS5200、PVGを導入している。