廣済堂と松下電器産業パナソニックシステムソリューションズ社は4月22日、図書館が所蔵する貴重資料を電子ブックで活用する事業の試験運用を始めた。
早稲田大学図書館の協力で、江戸時代の草双紙「釈迦八相倭文庫」(しゃかはっそうやまとぶんこ)と、1918年(大正7年)版の樋口一葉「たけくらべ」をそれぞれ電子ブック化。松下のΣBook端末で閲覧できるようにした。
同日開幕した「デジタルパブリッシングフェア2004」(25日まで、東京ビッグサイト)で実物とΣBookの両方を展示した。
貴重資料の実物の閲覧は図書館に限られ、マイクロフィルムは作成コストが高い上、閲覧できる場所も実物と同様に限定される。CD-ROMやWebサイトでの公開は著作権に課題がある上、改ざんなどの問題も出てくる。
ΣBookとSDメモリーカードは著作権保護機構を備えている上、市販の端末で閲覧が可能。授業で使用するなど、貴重資料を広く活用する道が開ける。
両社は試験運用の結果を検討し、資料活用事業を全国の大学図書館などに展開する考え。
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