富士キメラ総研は4月27日、TVやオーディオ機器、DVDレコーダーなどを含むコンシュマー向けAV機器市場の動向をまとめた。AV機器の2003年度国内市場規模は約1兆7952億円。今後は薄型TVやDVDレコーダー、デジタルカメラなどデジタル機器が市場拡大に貢献し、2010年には2兆円を超える規模になると予測している。
2003年のブラウン管TVの市場は3200億円(880万台)で、TV市場ではトップ。これが2010年には600億円(150万台)に縮小する見込み。一方で、「住居スペースの限られた国内の住宅に適している」(同社)省スペースな液晶TVの需要が急拡大。2003年は120万台だった国内の液晶TVの市場規模は、2004年は270万台、2005年400万台となり、2010年にはTV市場全体の7割近くを占める800万台に拡大すると予測している。
2003年は80万台だった地上デジタルチューナー内蔵TVは、2004年には150万台に増える見込み。2011年の地上アナログ放送停波を前に、2010年には国内TVの9割となる1050万台が同チューナー内蔵型になると予測している。また、高画質なデジタル放送は大画面で見たいというニーズが高いため、プラズマTV、液晶TVともに大画面モデルの比率が高まるとしている。
DVDレコーダーやデジタルスチルカメラ市場も拡大が続いている。特に、HDD内蔵型DVDレコーダーの輸出を含む2003年の出荷台数は、前年比3倍となる165万台。2004年以降は海外生産による輸入品のシェアが国内生産品を抜き、低価格化が進むとの分析で、市場規模は2004年には290万台、2005年は410万台、2010年には760万台に拡大すると見ている。
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