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渋滞予測も音楽もエージェントまかせ――パイオニア、着脱HDD採用の新サイバーナビ(1/2 ページ)

» 2004年05月12日 17時04分 公開
[西坂真人,ITmedia]

 パイオニアは5月12日、HDDカーナビゲーションシリーズの新製品「カロッツェリアHDDサイバーナビ」4機種を発売すると発表した。価格と発売時期は以下の通り。

型番 価格 発売時期
7型ワイド(インダッシュ)DVD/MD/CD/DSP HDDサーバ内蔵 AVIC-ZH900MD 38万8500円 6月下旬
7型ワイド(インダッシュ)DVD/CD/DSP HDDサーバ内蔵 AVIC-ZH900 36万7500円 6月下旬
7型ワイド(オンダッシュ)DVD/CD/DSP HDDサーバ内蔵 AVIC-XH900 31万5000円 6月下旬
DVD/CD/HDDサーバ内蔵 AVIC-H900 22万500円 7月下旬
photo 7型ワイド(インダッシュ)DVD/MD/CD/DSP HDDサーバ内蔵のシリーズ最上位機種「AVIC-ZH900MD」
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 同社HDDカーナビのハイエンドモデルとして人気の“サイバーナビ”シリーズ。昨年5月に発表したAVIC-H9/AVIC-XH9/AVIC-ZH9MDは、ドライバーの行動を予測して必要な情報を先に提示する「エージェント」機能が特徴だった。

 今回の新サイバーナビは、「渋滞予測」「フィーリングプレイ」「ドライブプランナー」という3つのさらに進化したエージェント機能を搭載した。

 新サイバーナビのHDD内には、過去の渋滞情報を季節/時刻/曜日などで統計処理して渋滞予測データとして収録。渋滞予測日時を指定すると、該当日時の渋滞状況(予測)がナビの地図上で確認できるという。

photo 該当日時の渋滞状況(予測)がナビの地図上で確認できる。発表会では未来(5月26日15時40分)の東京・芝公園近辺の渋滞状況を地図上に表示

 また、渋滞予測データにVICS情報や予測通過時刻といったデータを加味して最適ルートを表示する「渋滞予測ルート探索」や、渋滞予測データと現在の渋滞情報を考慮してルート探索後に所要時間を表示する「所要時間予測」といった便利な機能を備えた。

 AV機能でもエージェントが大活躍。フィーリングプレイは、ドライバーのその日の気分に合わせて、HDDに録音した楽曲の中からカーナビが自動的に選択して再生してくれるというもの。曲調検出エンジンが録音時にキー/ビート/コード/音圧などをチェックしてデータ化し、“ドライバーの気分”を「明るい」「ノリがいい」「静かな」「かなしい」「癒される」の5つに分けてその気分に合った曲調を導き出すという仕組みだ。

photo 「明るい」「ノリがいい」「静かな」「かなしい」「癒される」の5つから“ドライバーの気分”を選ぶ

 最後まで聞いたか途中でキャンセルしたかなど再生中もドライバーの“気分”をチェックするため、使うほどにドライバーの嗜好を学習していくという。また、曲調検出エンジンを応用することで楽曲の“サビ”の部分だけを再生していく「ダイジェストスキャン」機能も備えた。

 ドライブプランナーは、文字通り運転者に代わって最適なドライブプランを提示してくれるという便利な機能。昨年のサイバーナビで搭載されたものだが、今回の新製品では渋滞予測データを活用し、出かける時刻の渋滞までも考慮した最適なプランを作成できる。また、日帰りプランに加えて宿泊のドライブプランにも対応した。

着脱式HDDユニットで広がる新たなカーライフの世界

 注目したいのが着脱式のHDDユニット「ブレインユニット」。30Gバイトの2.5インチHDD/制御コンピューター/CFスロットを一体にしたブレインユニットはカーナビ本体から簡単に取り外すことができ、全機種に同梱の「リビングキット」にセットするだけで家庭のTVを使ってサイバーナビの先進機能が利用できる。

photo HDDユニット「ブレインユニット」は簡単に着脱可能
photo リビングキットにセットして家庭でサイバーナビを活用できる

 渋滞予測機能を活用した事前ドライブプランの作成やミュージックサーバーに蓄積した楽曲の再生が行えるほか、ブロードバンド接続にも対応し、CDDBデータのダウンロードや各種インターネットサービスを利用できる。

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