パイオニアは、5月12日に行われたHDDカーナビ新製品発表会で、地上デジタル放送を移動中の自動車内で受信できる「車載向け地デジ専用チューナー」の試作機を参考出展した。
試作機は、車載向けに2つのチューナーを搭載することで家庭向けハイビジョン放送を受信可能にした2チューナーダイバーシティ方式を採用。映像出力はHD映像をSD映像にダウンコンバートしてNTSCで出力。音声出力は地上デジタル放送ならではの5.1chサラウンド出力と2chのダウンミックス出力の両方式に対応するという。
「今回出展したものはあくまでも試作機で、このスタイルのまま製品展開するということではないが、2006年のインフラ整備時に、タイムリーに製品が投入できるようにこの試作機で検証している」(同社)
地上デジタル放送は現在、三大都市圏(東京・大阪・名古屋)の一部地域で放送が開始されているが、2006年には全国にインフラ整備が展開され放送網が大幅に拡大する見込み。
「アナログ放送とは違ってデジタル放送はのゴースト障害やチラツキといった映像の乱れはないのがメリットだが、電波が規定値より少しでも弱くなると画像も音声も出ないといったデメリットもある。それだけにインフラ整備が重要になっている。製品化のスケジュールはまだ未定だが、将来的には当社カーナビ製品などに採用していく可能性は高い」(同社)
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