前回は、ハイブリッドレコーダー「MS-DS250」の操作性や録画/再生に関する基本的な機能に触れた。今回は特徴的な「バックアップ機能」も備えるダビング機能のほか、画質面も検証していきたい。
「MS-DS250」でダビングに利用できるDVDメディアは、DVD-R、DVD-RW、DVD-RAMの3種類だ。DVD-RはDVDビデオ形式、DVD-RWとDVD-RAMはDVD-VR形式で、フォーマットとしては一般的。ただし、追記が行えるのはDVD-RAMのみで、DVD-RWはDVD-VR形式でありながら追記は行えない。ダビング時にファイナライズを行う仕様で、さらにファイナライズ解除機能を持たないからだ。
どのメディアに対しても、録画モードXP+以外で録画した番組は映像の再エンコードなしの無劣化ダビングが可能だが、いわゆる“高速ダビング”が可能なのはDVD-RAMのみ。これは、HDDへの録画時は音声がMPEGオーディオなのに対し、DVD-RとDVD-RWへのダビング時にはドルビーデジタルで記録するため、音声の再エンコードが必要になるからだ。
このため、DVDへのダビングは映像の再エンコードなしでもDVD-RAMを除いて結構な時間を要する。正確な記述がマニュアルにも見当たらないのだが、XPモードであれば録画時間相当、SPモードなら録画時間の3/4程度、LPモードは録画時間の2/3相当の時間がかかるようだ。
DVD-RAMへのダビングは、映像の再エンコードを伴わなければ、ドライブの速度である3倍速でダビングが行える。DVD-RAMへDVD-VR形式で書き込む場合、音声がMPEGオーディオのままでも再生互換性にほとんど問題がないため、音声の再エンコードを行わないからだ。LPモードであれば4時間分の番組を約20分でダビングできるので、「最大24倍速」という言い方もできるだろう。
映像の再エンコードが必要になるときは、無条件にダビングする番組の再生時間がそのままダビング時間になる。これはDVD-RAMの場合も例外ではない。HDD内で録画モードを変更してのダビングも行えるが、この場合も再生時間がそのままダビング時間になる。
条件にかかわらず、ダビング中はテレビの視聴、録画予約のみが可能で、録画した番組の再生はもちろん予約録画も実行されない。競合製品では、普及モデルでも高速ダビング中の予約録画が可能となりつつあり、頻繁にDVDへのダビングを行う人には向かない仕様といえるだろう。
なおコピーワンス信号の含まれた番組は、DVD-RAMへのムーブのみとなり、CPRM対応のDVD-RAMメディアが必要だ。
「MS-DS250」の一風変わった機能が、このバックアップ機能だ。
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