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著作権法改正案、“修正”ならず――文部科学委員会で原案通り可決輸入CDは買えなくなるのか

» 2004年06月02日 17時01分 公開
[渡邊宏,ITmedia]

 CDの輸入規制を認める著作権法改正案が、文部科学委員会で可決された。民主党からは「附則」の追加を求める修正案が提出されたが、賛成少数で否決された。付帯決議については、参院通過時のものよりもやや具体的な示唆を多く含むものが可決され、法案は付帯決議付きで本会議での採決に付されることとなった。

 6月2日に文部科学委員会で行われた審議では、出席した質疑者から、前回、前々回に引き続き、同改正案の持つあいまいさや、運用面での問題が指摘された。しかし文部科学大臣ならびに文化庁側は従来からの主張を繰り返しただけで、具体性を持った答弁は行われなかった。そして採決に持ち込まれ、法案は原案通りの可決となった。

 附則を設けるという修正案について河村文部科学大臣は、「あらゆる角度から検討を加えたが、(法案は)内閣法制局の考えに沿っている。指摘があったことを踏まえて運用していく」とのみ答弁。

 また、「最初に日本でプレスされたCDに限る」という趣旨の一文を法案に盛り込むことによって、邦楽CDの還流を防ぐという趣旨に沿った法案になるのではないかという提案も川内博史代議士からなされたが、「提言としては受け止めるが、最終的には政策判断とした」(河村文部科学大臣)との答弁に留まった。

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