外は真夏の太陽が照りつけているのに、毎日毎日仕事ばかり。ディスプレイに向かってぶつぶつ言い始めてしまった“夏ばてIT戦士たち”に朗報だ。国立科学博物館は、7月17日から「テレビゲームとデジタル科学展」を開催する。仕事のパートナーであり、ときには仕事の邪魔をするパソコンやコンピュータゲーム。その歴史を確認すれば、再びパソコンの画面に向かう気力も沸いてくる、かもしれない。
会場は、東京・上野公園内にある国立科学博物館。世界初のコンピュータとして知られる「ENIAC」の部品から、現在のパソコンの原型となったパロアルト研究所の「Alto」、スティーブ・ウォズニアックのサイン入り「Apple I」、初代「IBM PC」など、歴史的に有名なコンピュータが揃い踏みだ。もちろん、華やかりし1980年代の国産8ビット“マイコン”時代の残り香にも触れることができる。その一部を写真で紹介していこう。
館内を案内してくれる“特別名誉博士”は、あの「ビポサル」。いつも館内をうろついているが、捕まえても点数は上がらないので、イジメないように
入り口で貸してくれる“ユビキタス・ゲーミング”端末の「ウォールストーン」。入場者が石を持って展示会場を歩き回り、クイズに答えるというアトラクションだ。石には加速度センサーや方位角センサーが組み込まれており、傾けたり、振ったりすることでクイズに答える仕組み。一方、館内には約400基の赤外線発信器があり、ストーン(来場者)の位置を数10センチの精度で常時計算中。さらに石にはBluetoothが内蔵され、展示側にあるパソコンと情報交換する。これで何ができるかというと……
“TVゲームワールド”でトラブル発生! ワールドの住人(展示物)は記憶を失い、あなたに助けを求めている。石の中には、TVゲームワールドとの連絡役となるデジモンが入っていて、来場者にクイズを出題。答が正しいと展示物の記憶が蘇り、デジモンに変身のエネルギーを与える……という設定だ。なんだかよくわからないが、楽しいので許す
ここからが展示物。写真は日本最古級の自動計算機「矢頭良一の自動算盤」だ。1902年に製造され、一台250円で販売されたという
これが1946年に登場した“世界初”のコンピュータ「ENIAC」(エニアック)の一部。約1万7000本の真空管が使われ、重量は約30トン、設置面積139万平方メートル。このエニアック、「はたして世界最初のコンピュータか?」という議論もあるらしいのだが、個人的には信じている。なぜなら、子どもの頃に読んだ「こんにちはマイコン」(すがやみつる著)にそう書いてあったからだ
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.