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2台買うより便利? 注目の“W録”を搭載した東芝「RD-XS53」(後編)レビュー(3/4 ページ)

» 2004年08月02日 15時13分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

東芝らしい素直な画質、注意したいノイズリダクションの利用

 地上波チューナー品質を含め、録画された番組は従来の東芝製品同様特に誇張を感じることの無い素直な画質だ。3強では従来からパイオニアが“シャープ”、松下電器産業が“見栄え重視”、東芝が“ニュートラル”という傾向があったが、基本的な絵作りは変わっていない雰囲気だ。

 録画モードの設定は東芝独特ともいえるタイプで、SPとLPのみがプリセットされ、残りはマニュアルモードから3種類を設定し、テンプレートの様に呼び出せる。マニュアルモードでは0.2Mbps単位でのビットレート設定が可能であり、設定時にはDVDメディアに何分ダビング(録画)できるかも目安として表示される。

 例えば地上波は1時間番組といっても実際の番組内容は45分程度、30分番組でも25分程度だったりするので、DVDメディアに1/2/4/6時間のダビングを目安にした一般的な録画モードは必ずしも最適では無い事もある。SPモードでは30分番組は、CMカットしてもやっぱり4番組しかDVDメディアには収まらない。

 そこでDVDメディアに125分録画できビットレート設定で録画すれば、30分番組を5番組SPモードに近い画質で1枚のDVDメディアにダビングできる。DVDレコーダーユーザー全体で見ればここまで拘る人はそう多くないと思うが、過去の製品の傾向からいって東芝製品には求められている機能でもあるだろう。

photo 東芝独特とも言える録画モードの設定。5種類のお好み設定は予約録画の設定時にも呼び出して利用する事ができる。この例ではDVDメディアにSPモードより少し長い139分録画が可能なようにビットレートを設定している。

 録画品質はSPモードかそれ以上のビットレートでは地上波レベルなら大きな不満はまず感じない。LPモードでは解像度がハーフD1(352×480ドット)となり、相応に情報量が減って色の乗りも浅めになるが、モスキートノイズも控えめでまとまりは悪くない。

photo 上がSPモード、下がLPモードで録画した映像。ノイズリダクションなどはすべてOFFの状態だ。LPモードは解像度が低い分素直に情報量とシャープさが失われた感じだが、見易い画質と言える。画像は、スカパー!/スカパー!110、ケーブルテレビで放送中のディスカバリーチャンネルより、「プレミアディスカバリー/ロケットが爆発炎上した理由」」 (c)2004 Discovery Communications Inc.
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 他社でいうEPモード(MN1.4)やEP8時間モード(MN1.0)は解像度がCIF(352×240)となり、LPモードと比較しても情報量がはっきり減少しジャギーも目立つ。MN1.4とMN1.0では全体の印象はあまり変わらないが、後者のほうが明らかにモスキートノイズが目立つ。

photo 上がMN1.4、下がMN1.0で録画した映像。解像度がCIFとなっているため文字などでジャギーは目立つが、まとまりは悪くない印象。MN1.4とMN1.0での変化は後者のほうが明らかにモスキートノイズが増加している点だろう。
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