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iPod、首位を譲るも“援軍”の知らせシリコンオーディオ販売ランキング(2004年8月9日〜2004年8月15日)

» 2004年08月20日 22時22分 公開
[渡邊宏,ITmedia]
順位 前回 メーカ名 型番 発売年月日 標準価格
1  3 RIO JAPAN RIO SU10 128 2004/7/24 オープン
2  2 APPLE IPOD MINI 2004/7/24 オープン
3  1 APPLE M9282J/A 2004/7/21 オープン
4  4 APPLE M9268J/A 2004/7/21 オープン
5  6 IRIVER IFP-890 2004/5/1 オープン
6  5 ソニー NW-HD1 2004/7/10 オープン
7  8 東芝 MEG050 2004/7/1 オープン
8  7 RIO JAPAN RIO SU35-256 2004/7/1 オープン
9  9 APPLE M9244J/A 2003/9/13 オープン
10  10 シーグランド XB400-256MB 2004/1/31 オープン

この記事では、マーケティング会社GfK Japan調べによる全国3500店舗の量販店(家電量販店、カメラ販売店、PC専門店)のPOSデータを集計し、モデル別のランキングで紹介しています

 長く続いたiPod勢の首位独占状態がついに終了した。代わってランキング首位に立ったのはRio Su10。再生することに徹したシンプルさや、約18時間連続再生可能というスタミナが評価されたほか、9800円(Rio Japan eStoreでの価格)という低価格も支持された要因だろう。

 そのほかの順位に目立った変化はなく、iPod miniを含めたiPod勢もいまだに高い人気をキープしている。本来はセットとして語られるべきiTunes Music Store(iTMS)の日本語版がまだオープンしていないのにだ。

 そのiTMSについて、興味深いニュースが流れた。Appleの副社長を務める前刀禎明氏が、「iTMS日本語版を来年中に提供する予定で、1曲あたりの価格も米国での提供価格(99セント)と同程度になる」と答えたというのだ。

 iTMS日本語版の開始そのものは以前から“構想”として語られていたものの、具体的な価格が示されるほど明確な“計画”として同社幹部から語られたのは初めてのことだ。

 いまだ力強く離陸したとは言えない日本の音楽ダウンロードサービス市場に、iTMSという黒船が1曲99セント=約100円という武器を持って上陸したとき、どのような変化が起こるのだろうか。

 現在、日本の音楽ダウンロードサービスは新譜で1曲250円程度が相場。これはiTMSの約2.5倍になる。この価格差だけでも相当なショックを与えることになるが、スタート時から米国版iTMS並の曲数をそろえていたとすれば、衝撃はさらに大きなものになる。

 今年10月に開始される予定のiTMSの欧州版は、5大レーベルと数十の独立系レーベルの楽曲を70万曲以上取りそろえると言われており、著名ミュージシャンの限定トラックも提供される予定。

 iTMSが日本でのサービスを開始するにあたり、欧州版とまではいかなくとも、何十万という曲数をそろえ、日本市場を意識したプレミアムな楽曲も併せて用意することは容易に想像できる。ひょっとすると、大手邦楽レーベルとの話も既に進んでいるのかもしれない。

 筆者は音楽配信サービスの有無やその内容が、これからのデジタルポータブルプレーヤーの選択基準になるのではという意見を述べたことがある。

 iTMSの開始が具体的に語られ始めたiPodの未来は、当然ながら“さらに明るくなる”と予想できる。一方、日本で既にサービスを開始しているMoraなども、ライバルの出現に価格の見直しや収録曲数の増強を進めるだろう。欧州でサービスを開始しているソニーの音楽サービス「Connect」がどういう動きを見せるのかも注目だ。

 “黒船”来襲によって、日本の音楽ダウンロードサービス市場がいっそう活性化されることを切に願いたいものだ。

 

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