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“グッドデザイン”の祭典、開催中

» 2004年08月27日 21時43分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 東京・有明の国際展示場(東京ビッグサイト)で「Good Design Presentation 2004」(GDP 2004)が開催されている。GDP 2004は、「Gマーク」で知られる「グッドデザイン賞」の第2次選考会を兼ねた展示イベント。会場には、1次審査を通過した約2000点が展示されている。

 グッドデザイン賞は、1957年に通商産業省が創立した「グッドデザイン商品選定制度」(通称:Gマーク制度)により生まれた国内唯一の総合的なデザイン評価・推奨制度だ。現在では、家電や家具といった工業製品のほか、建築、ソフトウェア、そして企業のPR活動など審査対象は多岐にわたっている。今年は約2400社がノミネート。10月中には各賞と大賞が選出される予定だ。

 GDP 2004の展示から、気になるものをピックアップしてみた。

photo 螺旋状の黄色い物体はヒーターだった。ピーエスが販売している「SPIRAL UNOE」は、高さ182センチもある電気ヒーター。デザイン性と省スペースが特徴で、ヒーターよりも高い壁とコンセントさえあればどこにでも設置できる。ちなみにタオルも乾かすことができる
photo Electroluxの「Pop-Up Toaster」は、いかにもトースターっぽいトースター。オープンプライス
photo 島津製作所の「靴殺菌脱臭乾燥機」。くつを入れておくと、紫外線と光触媒が水虫菌や悪臭の元になるブドウ球菌を退治してくれる。デザインのコンセプトは、“インテリア指向とタフでダイナミックなイメージの共存”。もちろん、臭いにもタフ。価格は1万9800円
photo 最近、日本にも進出して元気のいいダイソンは、トランスルーセントな掃除機を出展
photo 会場には最新のAV機器やPC関連製品も多いが、真空管アンプの存在感にはかなわない。タックリサーチの「TC-808」は、瀟洒なデザインの直熱3極管イントラ反転型パワーアンプ。切りガラスのキャノピーで安全性とデザインを両立させた
photo 何かと思ったら“正座椅子”。正座が楽しくなるデザインを目指し、同時に部品点数を少なくして生産コストの削減と強度アップを図ったという。“玄”という会社の製品で、価格はオープン。ちなみに商品名は「OZAB」。わかりやすくていい
photo 遠近感をおかしくする子ども用の「プチソファ はぐはぐ」。大橋製作所とはぐはぐJAPANが共同開発したもので、6歳児あたりまで使用できるという。生地の色を豊富に揃えているほか、パイピングやボタンの色も選択可能。価格は1万500円
photo 強化段ボールで作られた幼児向けの机と椅子のセット。デザイナーのチャッピー岡本氏がプロデュースしたもので、製造・販売はイメージマーケット ヤマコーが担当。工具を使わずに組み立て・分解が可能なうえ、使用しないときは平らにしてしまうこともできる。もちろんリサイクル可。価格は4800円
photo 薄型テレビが普及すると、テレビ台のデザインも変わる。こちらは朝日木材加工の液晶テレビ用スタンド。透明なアクリル樹脂製で、テレビを置くと浮いているように見える(たぶん)。「宇宙=無重力空間をイメージし、宙からメディアが流れてくる。そんなイメージを形にしました」(デザイナーのコメント)。価格は9万8000円から
photo IPSE(イプセ)ブランドの2005年モデル「ETERNA」は、最高級のインド産御影石「クンナム」を使用したデザイナーズお墓
photo ロボットも見つけた。こちらの「ユニバーサルハンド」は、パイオニアグループのテック・エキスパーツが開発したもの。同社は、主に研究期間向けの特注ロボットを手がける会社で、ユニバーサルハンドはもともと筑波大学の依頼で開発した“手話ロボット”だったという。人間の手と同じ形状、大きさを持ち、少数のモーターで人の手に近い滑らかな動きを実現。しかも、重さまで人間の手と同じ430グラムという凝りようだ。理由は「開発者のコダワリ」。滑らかな動きを見せるデモンストレーションは必見だ

 GDP 2004の会場は、東京ビッグサイトの東1、2、3ホール。会期は8月28日土曜日まで。入場料は1000円だが、小中学生、デザイン系の学校に通う学生、および身障者とその介護者は無料となる。

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