日本サッカー協会(JFA)は、同協会登録者の専用Webサイト「JFAメンバーズサイト(JFA Community)」を開設、運用を開始した。開設会見では、協会の川淵三郎キャプテンや、JFAアンバサダー(大使:協会の活動をPRする)を務める元日本代表FW 武田修宏氏が姿を見せ、サイトについての解説などを行った。
JFAは「競技者や指導者などサッカーに携わる登録者を200万人にする」という目標を掲げて各種大会やフェスティバルの開催、フットサル競技者の登録といった活動を行っており、このサイトは協会と登録会員とのコミュニケーションツールとなるべく設けられた。
まずは指導者向けページからのオープンだが、順次、審判向け(来年上半期予定)、チーム・選手向け(来年度中予定)、フットサル登録者、ファン・サポーターへとその対象を広げていく。利用料金は無料だが、利用に際しては協会へ登録した際に渡されているIDとパスワードが必要。
今回オープンした指導者向けページには、田嶋幸三 技術委員長からのメッセージコーナーや、協会が2カ月に1度、登録者へ送っている機関誌「Technical News」のバックナンバー参照コーナー、指導者同士で情報交換の行える掲示板などが設けられる。そのほか、Yahoo!Japanの「MyYahoo!」のように、利用者の好みに応じて天気やカレンダー、路面検索、ニュースなど37のモジュールを組み合わせて表示させることもできる。
各種講習会やジュニア世代の試合などの様子を動画で紹介する予定もあり、「(講習会などは)TVのニュースなどでは取り上げられないことも多い。しかし、ネットを使えば指導者へ映像を配信できる」(協会)
将来は海外で指導者になるのが夢、というアンバサダーの武田さんは「指導者を目指しているので、プレーを映像で見られるのはとても参考になる。指導者同士でメッセージを交換したり、海外からもアクセスできるのもありがたい」とコメント。
サイト開設と同時に「コーチ・スクウェア」も開設された。これは「指導するチームを探している登録指導者」と、「指導者を捜している連盟加入チーム」「指導者を捜している連盟未加入チーム・各種スクール」をマッチングさせるシステム。
こうしたシステムを協会が提供する背景には、教員減による顧問不足や4種加盟登録チームの有資格指導者の義務化(2005年度登録から)、現役引退選手の雇用難といった問題がある。特に現役を引退したJリーガーの再就職先は、協会としても大きなテーマとしてとらえていた。
「Jリーグで経験を積み、引退後にコーチを始めたくても、うまくコーチの職を探すことができない選手がたくさんいる。現役を終えた選手も、こうした機会をうまく利用できれば、選手のためにもチームのためにもなる」(武田氏)
制作と運営については、協会とソフトバンクBBとの共同事業として進めていくことになっており、動画配信などブロードバンド対応コンテンツも積極的に取り入れていく予定。また、ソフトバンクBBのYahoo!BBをJFAの公認ブロードバンドサービスとすることも決定しており、協会は登録者への加入促進を行うことになっている。
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