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濱マイクの次は「5」――林海象監督、新探偵シリーズをネットでも発表

» 2004年11月01日 09時28分 公開
[渡邊宏,ITmedia]

 インターネットで視聴できるオリジナル映画を集めた「ネットシネマカーニバル」が10月30日・31日の両日に行われ、31日には永瀬正敏氏主演の探偵ストーリー「濱マイク」シリーズを手がけた林海象監督がトークショーに登場。20年来の友人でもある俳優 佐野史郎氏らと次回作の構想を明かした。

 林氏は自身が主催する制作集団「探偵映像社」を株式会社化、劇場用映画の制作はもとよりインターネットでの映像配信事業にも積極的に展開すると発表。「監督業を初めて20年、これまで20本あまりの作品を発表してきましたが、これからはネットでも積極的に発表していきたい」と冒頭にあいさつ。

photo 新シリーズ「探偵事務所5」のエンブレムをバックに構想を語る林海象監督

 「来年は探偵ものを中心に、ネットと劇場で作品を展開していく予定です」と林氏が言うとおり、新しい探偵ものは劇場公開映画が1本、ネット配信で26本、それにDVDが2本というリリースが予定されている。

 その新シリーズの名前は「探偵事務所5」。都会のある場所に存在する「探偵事務所5」を舞台に、複数の探偵が登場するシリーズ。監督が手がけた「私立探偵551」(流れよ我が涙、と探偵は言った)のように、登場する探偵の名前は必ず「5」の数字を含むという。

 「濱マイクシリーズは濱が成長していくストーリーですが、新作は探偵事務所モノ。シリーズ中には20人ぐらいの探偵が登場するんじゃないでしょうか。エド・マクベインの“87分署”シリーズに影響を受けた人間ドラマです」(林氏)

 佐野史郎氏も新シリーズのほとんどに何らかの形で出演する予定だという。「まだ脚本を書いている段階なので、役は本人に選んでもらうことになりますが(笑)。(佐野氏は)僕の作品中、最初の探偵役(魚塚甚 役)を演じてくれているので、新シリーズでも探偵としてシリーズを通じて出てくる役を狙っているんじゃないかな(笑)」(林氏)

photo 佐野史郎氏(左)と林監督。1986年公開の林監督の初監督作品「夢みるように眠りたい」にも佐野氏は探偵「魚塚甚」役で出演している

 ネットシネマについて、「自由な作り方・発想ができるところがいいところ。実験的な場所だととらえています」という林監督に対して、佐野氏は「ネット、ネットといっても……。映画もどんどんデジタル化が進んでいて、今はサイレントからトーキー、白黒からカラーにも匹敵する変革期ではないかと感じます。変革期に優れた俳優や監督が登場することは歴史が証明しているので、楽しみでもありますね」とコメント。

 「探偵事務所5」シリーズはブロードバンドタワーの映像配信サイト「NET CINEMA」で来年2月ごろからの発表が予定されているほか、来年後半にはカンボジアを舞台にした劇場長編映画も公開される。

 探偵事務所5の設定などはWebでも公開される予定で、「Webは頑張って作っている最中ですが、新人たちのアイディアの受け皿にもなるつもりです。詳しくは映像探偵社まで問い合わせてください(笑)」(林氏)

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