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iPod Photo発表――“彼らの方向は間違っている”のか?シリコンオーディオ販売ランキング(2004年10月18日〜2004年10月24日)

» 2004年11月01日 21時53分 公開
[渡邊宏,ITmedia]
順位 前回 メーカー名 型番 発売年月日 標準価格
1  1 APPLE IPOD MINI 2004/7/24 26800
2  2 APPLE M9282J/A 2004/7/21 31800
3  3 RIO JAPAN RIO SU10 128 2004/7/24 オープン
4  4 IRIVER IFP-890 2004/5/1 オープン
5  5 APPLE M9268J/A 2004/7/21 42800
6  8 RIO JAPAN RIO SU10 256MB 2004/10/1 オープン
7  17 アーガスジャパン PIPO-256 2004/10/1 オープン
8  12 ソニー NW-HD2 2004/10/10 オープン
9  6 ソニー NW-HD1 2004/7/10 オープン
10  7 東芝 MEG050 2004/7/1 オープン

この記事では、マーケティング会社GfK Japan調べによる全国3500店舗の量販店(家電量販店、カメラ販売店、PC専門店)のPOSデータを集計し、モデル別のランキングで紹介しています

 ランキングに久々の新顔が登場。アーガスジャパンのシリコンストレージプレーヤー「PIPO-256」とソニーのHDDウォークマン「NW-HD2」だ。PIPO-256は既に発売されているPIPO-128の容量アップ版、NW-HD2は同じく既に発売されているNW-HD1からクレードルなどを別売とした廉価版だ。

 新顔が登場する一方、一時はランキングの上位を独占していたiPodは第3世代から第4世代への切り替えもほぼ完了し、現在ランクインしているのはiPod MiniとM9282J/A(第4世代 20Gバイトモデル)とM9268J/A(第4世代 40Gバイトモデル)の3機種となった。

 そして、先週発表されたiPodの新製品が「iPod Photo」。液晶がカラー化され、HDDに収納された画像を閲覧できるようになった。画像についてはiTunes 4.7を利用すれば、Macの「iPhoto」フォルダもしくはWindowsの「マイピクチャ」との同期を取ることができる。HDD容量は40Gバイトと60Gバイトが用意され、音楽再生で15時間、スライドショーで5時間の動作が可能だ。

 この製品は10月26日に米サンノゼ開かれたアップルの音楽イベントにて発表されたが、その際にスティーブ・ジョブズ氏は「動画は大きすぎ、重すぎる上に携帯プレーヤーの画面は小さい。動画は、これから進む方向としては間違っていると思う。正しいのは写真だ」とiPod Photoを説明している

 iPod Photoは既に国内での販売価格も決定しており、40Gバイトモデルが5万7540円、60Gバイトモデルが7万140円。既存の第4世代モデルと基本スペックを比べてみても、60GバイトのHDDはiPodとしてシリーズ最大容量になるほか、駆動時間も延長されており(12時間→15時間)、ハイエンド志向のユーザーには歓迎されるだろう。

 ジョブズ氏は、前述のイベントで「(デジタル写真の増加により)皆がコンテンツを持ち、著作権を有している」とデジタルカメラで撮影した画像をiPod Photoで楽しむ用途を提案しているが、ハブとしてのPCは依然として存在しており、転送の手間は残る。

 このコンセプトだけを考えるならば、PictBridgeのように、デジタルカメラとiPod Photoを直接接続する手段がある方が望ましいだろう。

 iPodがデジタルオーディオプレーヤーとしてエポックメイキングな存在であり、音楽を楽しむ手段としてCDやMD以外の選択肢を提示したのは確か。iPod Photoは基本性能の向上もあり、ヒットするだろう。しかし、“Photo”の部分がひとつの魅力として輝けるかは全くの未知数なのも確かだ。

 iPodがHDDで音楽を楽しむという流れを作り出したように、iPod Photoが携帯端末で写真を楽しむという流れを作り出せるのか。それとも、Windows Mobile端末のように動画も楽しめる方が新しい流れになるのか――すべてはiPod Photoが発売されてからだ。

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